◇解説:モテない男性の一例。イメージ的には、背が低く、醜く、貧しく、臆病な男性。
言葉の由来は中国のサッカー選手である李毅に関する掲示板で、
李毅が自分も名選手であるアンリのようにボールをキープできると豪語したことから、
アンリの中国のニックネーム「アンリ大帝」にちなんで“大帝”と呼ばれるようになった。
ここから李毅のファンが“大帝的粉絲”こと“D絲”と呼ばれるようになり(“大帝”のピンインは“d?d?”)、
これをからかって「D」に“diao”を当てはめて“diao絲”と言ったのが始まりである。
そして、“diao絲”の語感が良かったのか、これが一気に流行し、いつの間にか、冒頭で紹介したような、
いわゆるイケていない男、負け組の男性について言うようになった。
どうしてこのような語義を持つようになったのかは不明。推測にすぎないが、“diao”は男性器の俗称で、“絲”が細いものを指すので、このあたりから男らしくない、臆病者、というようなニュアンスを持つようになった可能性もある。
“diao”は日本語に置き換えてもわかるようにかなり汚い言葉なので、“diao”を同音の“吊”に置き換えて“吊絲”とすることもある。
“diao絲”は非常に聞こえの悪い表現だが、ネットでは自嘲して使うことも多く、今のところ罵り言葉という感じはない。
本来は男性についていう言葉だったが、“女吊絲”というように、女性についても形容するようになっている。
もっとも、女性についていう場合は、“吊”を好んで使うようだが。
これに相対して男性であることを明示した“男吊絲”という表現もあり、“diao絲”の中性化が進んでいるようだ。