クレーンの構造部分とは、つり上げた荷を支持するクレーンの本体を構成する部分をいいます。クレーンの構造部分は、階段、歩道、手すり、運転室、囲い、覆い、荷をつり上げる支持部分以外の部分及び機械部分を除いた部分と定義されています。クレーンの質量を占める割合が大きい構造部分は、クレーン等構造規格に基づき、軽量で合理的な設計がなされています。一般に鋼板、形鋼等の鋼材を用い、溶接又は摩擦接合用高力ボルト等によって使用目的に適した形に製造されています。 |
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クレーンガーダ |
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クレーンガーダは、トロリ等を支持する構造物で、桁ともいいます。天井クレーンの基本的なガーダの断面の形状は、荷重を直接支える主けた、水平力を支える補助けた、これらをつなぎ合せる水平部材及び筋かい材等で構成されています。 |
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クレーンガーダは、荷重を支えるために十分な強度を持たせると共に、たわみを少なくするために次のような形式のものが用いられています。 |
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サドル |
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ジ ブ |
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脚(レッグ) |
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クレーン桁の設計計算
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天井クレーンの箱桁断面と性能データを,、自動で複数組求めるフリーの設計ソフトです。
強度とバランス性能を構造的に計算して提供しますので、柔軟な断面設計ができます。
クレーン桁の設計計算とは |
項目 |
クレーン桁の設計計算 |
1 |
天井クレーン箱桁(ガーダ)の応力、たわみ、振動の減衰時間などを計算し、構造部分の |
2 |
構造計算を行って、複数組の桁サイズとその性能データを一括出力しますので、その断面 |
3 |
クレーンの負荷条件、定格たわみ比、桁のバランスなどで、オプションを用意して、 |
設計ソフトの構成 |
メニュー2で主要データを比べて断面を選び、メニュー4で詳細データを調べるのが基本の操作です。
天井クレーンの構造部分の設計を行うときの規格については、「天井クレーンの規格」をご覧ください。
主要 |
設計ソフトの構成 |
||
1 |
桁断面の構造計算 |
クレーンの箱桁断面と詳細データを1組求める。 |
|
クレーンの負荷条件 |
巻上速度、走行速度、補巻、寄り、主つり具質量、 |
自動 |
|
構造部分の強度 |
スパンと定格たわみの比、振動の減衰時間の計算(自動) |
||
桁のバランス計算 |
桁高比、応力比、桁幅比 |
||
桁の性能データ |
「主要データ」のほかに、「応力解析データ」、「ダイヤフラムと補剛」 |
||
サイズの決定 |
オプションで、希望するバランスの断面を求めることもできる。 |
||
2 |
桁断面の構造計算 |
クレーンの箱桁断面と主要データを複数組(最大55組)求める。 |
|
クレーンの負荷条件 |
巻上速度、走行速度、補巻、寄り、主つり具質量、 |
自動 |
|
構造部分の強度 |
スパンと定格たわみの比、振動の減衰時間の計算(自動) |
||
桁のバランス計算 |
桁高比 |
||
応力比、桁幅比 |
自動 |
||
桁の性能データ |
断面のバランス、桁の計算質量、断面サイズ、応力、たわみ |
||
サイズの決定 |
複数組の中から、性能データを比較して選択する。 また、 |
||
4 |
桁断面の性能検証 |
メニュー2で求めたサイズなどを入力して詳細データを検証する。 |
設計ソフトの主要仕様 |
設計ソフトで、天井クレーンの構造部分の設計計算を行うときは、主に次の仕様に準拠します。
項目 |
設計ソフトの主要仕様 |
|
1 |
天井クレーンの種類 |
高速形、普通形及び低速形クラブ式天井クレーン(JIS B 8801) |
2 |
定格荷重 |
設計ソフトの定格荷重は、3.0~250t ( JIS B 8801 天井クレーン) |
3 |
クレーンスパン |
設計ソフトで計算可能な最大スパンは、45m。 |
4 |
補巻荷重、速度、寄り |
JIS B 8801(天井クレーン)のクレーン諸元に準拠。 |
5 |
使用頻度、荷重率 |
設計の前提条件となるクレーンの負荷区分、荷重を受ける |
6 |
分類、等級群 |
天井クレーンの作業条件に応じて、A1~A8の8群に分類。 |
7 |
箱桁の強度設計 |
定格荷重によるたわみは、スパンの1/1000以下で設計。 |
ソフトのメニュー構造
|
メニュー2で主要データを比較して断面を選び、メニュー4でその詳細データを調べるのが基本的な操作です。
設計ソフトのメニュー構造 |
クレーンの入力データ |
メニュー番号 |
||||||
分類 |
諸元 |
1 |
2 |
4 |
|||
定格と使用頻度 |
定格荷重 |
スパン(径間) |
- |
○ |
○ |
○ |
|
負荷区分 |
荷重を受ける回数 |
○ |
○ |
○ |
|||
補巻の有無 |
- |
- |
○ |
○ |
○ |
||
負荷条件 |
自動 |
- |
○ |
○ |
○ |
||
手動 |
主巻速度 |
走行速度 |
- |
○ |
○ |
○ |
|
寄り(左、右) |
車輪軸間 |
荷重偏心率 |
|||||
主つり具質量 |
クラブ質量 |
水平力係数 |
|||||
強度とバランス |
自動 |
- |
○ |
○ |
- |
||
手動 |
定格たわみ比 |
径間・桁高比 |
- |
○ |
○ |
- |
|
応力・許容比 |
桁幅・桁高比 |
- |
○ |
- |
- |
||
桁断面と諸元 |
自動 |
桁断面サイズ |
- |
- |
- |
- |
○ |
手動 |
桁断面サイズ |
横行レール |
桁全装備質量 |
- |
- |
○ |
設計ソフトのメニュー構造 2 |
メニュー |
強度計算用クレーンの入力データ |
|||
定格と |
負荷条件 |
強度とバランス |
||
クレーン諸元 |
オプション |
|||
1 |
桁断面と詳細データを1組求める |
|
(手動時) |
(手動時) |
2 |
桁断面と主要データを複数求める |
(手動時) |
||
4 |
桁断面を入力して詳細データを検証 |
(クラブ諸元自動) |
||
(クラブ諸元手動) |
クレーンの主要データ
|
「メニュー2」を実行すると、下のような複数組の桁断面候補とそれらの性能データを提供します。
断面選定のためのクレーンの主要データ |
No |
性能データの諸元 |
天井クレーンの桁断面選定のための主要データ |
|
1 |
分類及び等級 |
負荷区分 |
クレーンの等級 |
総繰返し数 |
設計寿命 |
||
2 |
共通データ |
横行軌条 |
- |
性能データの諸元 |
断面サイズと天井クレーンの主要データの一例 |
|||
1 |
2 |
3 |
4 |
|
桁幅 800 |
桁幅 850 |
|||
桁のバランス |
- |
|||
桁幅比 |
0.485 |
0.471 |
0.515 |
0.5 |
応力比% |
63,6 |
61.6 |
61.3 |
59.4 |
桁高比 |
19.4 |
18.8 |
19.4 |
18.8 |
桁幅比 |
40 |
40 |
37.7 |
37.7 |
桁の質量 |
- |
|||
桁全体缶 |
13.3 |
13.5 |
13.6 |
13.8 |
桁断面のサイズ |
- |
|||
桁高 |
1650 |
1700 |
1650 |
1700 |
桁幅 |
800 |
800 |
850 |
850 |
腹芯間 |
770 |
770 |
820 |
820 |
上板 |
9 |
9 |
9 |
9 |
腹板 |
6 |
6 |
6 |
6 |
応力(中央) |
- |
|||
許容応力 |
- |
- |
- |
- |
最大応力 |
9.03 |
8.75 |
8.7 |
8.44 |
直下応力 |
- |
- |
- |
- |
全たわみ |
- |
|||
定格+クラブ+質量 |
- |
- |
- |
- |
たわみ、水平たわみ |
- |
|||
定格撓み |
2767 |
2966 |
2886 |
3093 |
複合撓み |
1903 |
2040 |
1985 |
2127 |
質量撓み |
1452 |
1537 |
1486 |
1572 |
偏心歪 |
1701 |
1667 |
1565 |
1534 |
横撓み |
2871 |
2919 |
3260 |
3314 |
振動の減衰時間 |
- |
|||
定格減衰 |
19.4 |
17.3 |
18.3 |
16.3 |
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