会社は、自社に利益をもたらし、社員やユーザーに満足感を与える組織です。それに伴い、社員は経営理念など、自社の意志を共有することが大切です。

　Ｋ氏が営業先のＡ社を訪問した際、「御社の理念の意味を教えてください」と尋ねると、「うちの会社、こういうかたいの好きなんですよ」という曖昧な返答を受けました。氏は、＜社内の意思統一は大丈夫かな＞と心配になったといいます。

　後日、Ｂ社を訪ねて同様の質問をすると、「そのわけはですね！」と、若手社員が自分の言葉で一所懸命に語ってくれました。説明が上手とは言えませんでしたが、＜Ｂ社の熱意が伝わった＞と強く共鳴できたとＫ氏はいいます。

　経営理念や社是・社訓は、自分の言葉で説明できるようにすることが、仕事に取り組む姿勢にも表れると実感したＫ氏でした。

　朝礼などで経営理念や社是・社訓を唱和し、会社の意志を全社的に共有することは大切です。さらに、経営者自らが研修等を通して、会社の「意志」と社員の「意志」を一体化させる工夫をしていくことが、者の発展につながるのです。