私は早く歩いてはいけない。カタツムリはもう十分頑張って這っていたのに、何で毎度いつもほんの少しだけなの？

私はカタツムリを促し、脅かし、責めてやった。

カタツムリは悔やんでいるような表情を私に見せた。横にいた仏様が言った。「あいつなりに十分頑張っているじゃないか。」

私はやつを引っ張った。更に蹴りたくもなった。カタツムリは怪我をしてしまい、汗を流し、息を切らしながら這い進んでいた。

本当におかしい。神様は何で私に一匹のカタツムリを連れて散歩するように命じたのだろう。「神様、どうしてですか？」空一面が静かだった。

「神様はカタツムリを捕りに行ったかも。」

もう放っといてやる。神様も手放しているのに、私が構うものか。カタツムリを前に進ませて、私は後ろでむかむかしていた。

あれ？花の香りが臭う。何だ、ここに花園があったのか。私はそよ風を感じたけど、夜の微風がこんなにも暖かいものとは思わなかった。

待って！鳥の鳴き声が聞こえた。虫の鳴き声が聞こえた。綺麗な空いっぱいの星も見えた。

あれ？何で今まで私にこんな繊細な体験がなかったんだろう。

ふと思い出した。もしかして私が間違っている？

神様はカタツムリに私を連れて散歩するようにしたのでは・・・・・・