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取引文書の基本ルール
时间:2007-03-13 18:55:47  来源:本站原创|http://coffeejp.com/bbs/viewthread.php?tid=2762&extra=p  作者:Mashimaro

■取引文書の基本的構成



 取引文書は、標準的書式例にあるように、全体に大きく三つの部分から構成される。第一の部分は前付といわれ、(1)文書番号、(2)発信日付、(3)受信者名、(4)敬称、(5)発信者名と印からなる。

 第二の部分は本文で、(1)件名、(2)前文、(3)主文、(4)末文、(5)別記の五つの要素で構成される。

 第三の部分は副文であり、(1)追伸、(2)同封物指示、(3)結語、(4)担当者名などからなる。



前 付



(1) 文書番号

 文書番号は、発信番号、書簡番号ともいわれ、その文書がどの部署から発信されたものであるかを識別するため、文書ごとに与えられる固有の番号である。文書番号の決め方は、自社でルールをつくっておくとよい。

 一般には、発信部署の略号、年度の数字、当該年度あるいは当月における連番の順に並べることが多い。

 例えば、平成6年8月に営業部から発信し、それがその年8月になってから95通目の文書であれば、「平6-8-営-95」という具合である。なお、本書文例に示した発信番号に「経理部発第○○号」とあるのは、経理部がこの年に発信した○○番目の文書であることを意味している。

●文書番号の付け方列

 平成6年8月に営業部が発信した第95通目の文書



平6-8-営-95





(2) 発信日付

 文書には発信日付を必ず記載する。何かあった場合の後日の証拠ともなるので、年月日を正確に記すことが大事。

 注意したいのは、文書日付は「作成日」ではなく、必ず「発信日」を書き入れること。なお、日付は西暦でも元号でもよいが、一般には元号を用いるケースが多い。



●発信日付の注意点

 文書の作成日→発信日付      ×

 文書の発信日→発信日付      ○



(3) 受信者名

 受信者名は、企業、団体などの組織名、部署名、役職名、個人名の順に書く。株式会社を(株)有限会社を(有)などと略して書くのは相手に対して失礼となるので、してはならない。

●受信者名に略称は失礼

 株式会社→(株)            ×

 株式会社→株式会社            ○



(4) 敬 称

 受信者名の後ろに付ける敬称は、一般に、宛先が会社、官庁、団体、商店、部課などの組織である場合は「御中」。役職名あるいは個人名なら「殿」か「様」。同一内容の文書を多数発信する場合には「各位」とする。しかし、「各位」については、できれば相手の名前を一つ一つ丁寧に書くほうが望ましい。

 また、先生の呼称が一般に定着している職種の相手には「先生」の敬称を用いることが無難である。

 敬称でしばしば頭を悩ませるのが、役職宛の場合である。役職名それ自体が既に敬称であるから、役職名の後にさらに「殿」「様」を付けるのは敬称を重複させることになるという主張もある。つまり、「○○総務部長」とすべきか、「○○総務部長殿」とすべきかの問題だが、これをすっきり解決するには、「総務部長○○様(殿)」とするのがよいだろう。



●一般的な敬称の付け方

 企業・官庁・団体・商店・部課の組織宛→○○御中

役 職 宛      →総務部長殿

個 人 宛      →○○○○様

先 生 宛      →○○○先生

多 数 宛      →各位

組織の全員宛      →御一同様



(5) 発信者名、印

 発信者名は、その文書の責任の所在を明らかにするものであるから、必ず記載する。順序は、住所、組織名、部署名、役職名、個人名となる。ただし、住所は省略することもある。

 しかし発信者名は、必ずしもその文書の実際の作成者とする必要はなく、受信者とほぼ同格の者にするのが慣例上定着している。ただし、この場合には、実際の文書作成者、すなわちその案件の担当者の名前と内線電話番号などを記しておくと、連絡がとりやすく、親切である。

●発信者は受信者と同格に

発信者名=営業部長      △

受信者名=営業係長      △

発信者名=営業部長      ○

受信者名=営業部長      ○

 文書の内容によっては、責任の所在をより鮮明に保証するため社印か個人印、あるいはその両方を押印することもある。

 また、二人以上の連名で発信する場合は受信者名に近いほうを上位とする。

●連名で発信する場合の序列(横書きの場合)

 受信者名

上位→      ○○○○

○○○○

下位→      ○○○○



●連名で発信する場合の序列(縦書きの場合)









上   下

位   位

○ ○ ○

○ ○ ○

○ ○ ○

○ ○ ○



本 文



(1) 件 名

 件名は、その文書の内容を簡潔に要約したものであり、「標題」とも「標記」ともいう。明確に件名が記されていれば、何についての文書なのか、受信者にとっては本文を読むのに先立って一目瞭然となるばかりか、文書整理・保存の上からも便利である。

 気をつけたいのは、「一文書当たり一件」とすること。二つ以上の用件を一文書に盛り込むことのないようにしたい。二件以上にまたがる内容をもつ文書は、受信者側にとって、決裁部署が複数となったり、文書のファイリングや検索の際、混乱を招くもとともなる。



(2) 前 文

 前文は、頭語と挨拶文からなっている。

■頭 語

 頭語は、訪問の際の「ごめんください」「こんにちは」「はじめまして」に相当する礼儀である。ビジネス文書では「拝啓」、返信では「拝復」が一般的であり、特に改まった時には「謹啓」を用いる。

 また挨拶文を省峰し、いきなり用件に入る場合や、前略な通知状などでは「前略」を用いる。



●頭語の例

拝啓…最も一般的。「拝呈」「啓上」とも。

謹啓…特に丁重な場合。「粛啓」「恭啓」とも。

前略…前文を省略する場合。「冠省」「前省」「略啓」とも。

急啓…急ぐ場合。「急呈」「急白」「急陳」とも。

【例】急啓  承りますれば、貴社社長様にはご入院の由、…

再啓…再度出す場合。「再呈」「再白」「再陳」とも。

【例】再啓 前便にてご高承のことと存じますが…

拝復…返信の場合。「復啓」「啓復」とも。

【例】拝復 ○月○日付貴信正に拝受いたしました。

■挨拶文

 挨拶文は、頭語のあと一字分を空けて、同じ行に書く。

 挨拶文は通常、時候の挨拶、安否の挨拶、感謝の挨拶などの順で書く。

 ビジネスでは節潔さが要諦。

 時候の挨拶も、ことさらに時李を風雅に奏でる必要はなく、「盛夏の候」「秋冷の候」などの慣用句で十分である。「時下」とすれば、季節にかかわらず通年使える。

 ただし、頭語に「急啓」を用いた緊急の場合、「拝復」を用いた返信の場合、そして「前略」の場合は、時候の挨拶は省く。

■時候の挨拶の慣用句

正月…謹賀新年/新春の候

1月…厳寒(厳冬)の候

2月…余寒(晩冬)の候

3月…早春(春寒)の候

4月…陽春(春暖)の候

5月…新緑(薫風)の候

6月…向暑(梅雨)の候

7月…盛夏(炎暑)の候

8月…残暑(晩夏)の候

9月…新涼(仲秋)の候

10月…秋冷(清秋)の候

11月…晩秋(向寒)の候

12月…初冬(寒冷)の候

年末…師走(歳末)の候

 安否の挨拶は、相手の安否を尋ねるものだが、ビジネス文書では、相手先の繁栄を祝う言葉となる。

 これも簡単に「ますます(いよいよ)ご隆盛のこととお喜び申し上げます」程度で十分である。

●安否を尋ねる慣用句(組織宛)

 ご隆盛/ご繁栄/ご盛栄/ご発展/ご隆昌/ご繁昌/ご盛大/ご多祥/

ご隆祥/ご清栄/ご清祥など

●安否を尋ねる慣用句

 ご清祥/ご清栄/ご健勝/ご壮健/ご多祥/ご活躍/ご清健/ご清昌/

ご清適/ご清福/ご清廉/ご清安/お元気/ご安泰など

 以上の安否を尋ねる言葉を用いた挨拶の慣用文には、次のようなものがある。

●安否の挨拶の慣用文(組織宛)

・貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。

・貴店いよいよご発展の由、心からお喜び申し上げます。

・貴会ますますご隆盛のことと拝察いたし、謹んでお慶び申し上げます。

・貴組合ますますご隆昌の趣、大慶至極に存じます。

 感謝の挨拶は、安否の挨拶の後に続けるものだが、平素受けている恩顧、厚誼に対する謝辞を述べるものである。基本の形に則った簡潔なものがよい。

●感謝の挨拶の慣用文(組織宛)

・毎々格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

・長年並々ならぬお引き立てをいただき、ありがたく深く感謝申し上げます。

・平素はひとかたならぬご愛顧を賜り、ありがたく深謝申し上げます。

・いつもお世話になりまして、ありがとうございます。

・このたびはひとかたならぬお骨折りにあずかり、お礼の言葉もございません



(3) 主 文

 主文は、主文起辞と主文からなる。

■主文起辞

 文字通り主文を起こす言葉、すなわち主文の書き出しである。前文から主文、すなわち本題に流れが切り替わったことを示すため、行を改め、行の最初は一

字分下げて書き出す。基本形は「さて」だが、「承りますれば」などもある。

■主 文

 主文は、文書の主題を記載するところであり、主文の善し悪しが手紙文全体の価値を左右する重要な部分である。

「さて」で書き出した後、「ついては」「つきましては」と続けると、主題が条理に則った展開を見せ、相手にも伝わりやすい。

 主文における趣意説明は、内容をよく整理し、文脈を整え、用件が正確に伝わるように書く。



(4) 末 文

 末文は、訪問から辞去する際の「それでは」「よろしく」「さようなら」に当たり、文書全体を締めくくる終わりの挨拶である。末文起辞、挨拶、結語からなる。

■末文起辞

「まずは」「以上」「この段」、縦書きでは「右」なとが一般に使われる。

■挨 拶

 末文の挨拶は、手紙文の目的や要旨を簡潔にまとめ、繰り返すことで、注意を促したり、念を押したりする役目を担っている。

●末文の挨拶の慣用文

・まずはとり急ぎご報告まで。

・以上、略儀ながら書中をもってご挨拶といたします。

・右、お礼かたがたご案内まで。

■結 語

 文章の最後を示す言葉が結語である。

 結語は、末文の挨拶を書いた同じ行の後にスペースがあれば、その行末に書いてもよいが、そのスペースがない時は、行を改め、その行の最後に一字分空白をとって書く。

 一般に頭語との対で次のように使うのが習わしである。

●頭語と結語の組合せ

拝啓      -      敬具

謹啓      -      謹言、啓白

前略      -      草々

急啓      -      草々

拝復      -      敬具



(5)別 記

 文書の用件が多事項にわたり複雑な場合や、日時・場所・数量などを正確に漏れなく相手に伝えるには、必要事項を本文から切り離して別に記載するとよい。これを「別記書き」といい、ビジネス文書をすっきりと簡潔に引き締めるのに有効な方法である。

 本文中に「下記のとおり」と別記に読み手を導く言葉を入れ、末文の結語の下の行の中央に、「記」と書いて、次の行から、本文より行頭を少し下げて書く。できるだけ内容を整理し、箇条書きにする。





副 文



(1) 追 伸

 追伸は、本文で書き漏らしたことや、あえて後から強調したいことを書く。「追って」や「なお」という書き出しで書くので、「追って書き」「なお書き」ともいう。



(2) 同封物指示

 関係書類などを同封する場合は、どのようなものを、どれだけ同封したのか、必ず明記する。



(3) 結 語

 別記書きした場合も、文章はこれで終わりという表示として、「以上」と結語を書くのが一般的である。結語は、改行し、行末に一字分の空白をとって書く。



効率的な文書作成法



(1) より速くより正確に

 ビジネスには、正確性と効率性が求められる。ビジネス文書の作成でもそれは同様で、より速く、より正確に文書をつくるにはどうすればよいか、その留意点をあげてみた。

■標準的書式例をマスターする

 この基本に則って作成すれば、おのずと形の整った文書に仕上がること請け合いである。

■モデル文例を上手に活用する

 まず、自分の作成すべき文書が、通知の文書なのか、依頼の文書なのか、御礼の文書なのか、文書の種類で大方の当たりをつけ、その種類の中で自分のケースに近いモデル文例を探し出す。モデル文例にたどり着いたら、文例を下敷きにして、個々の事情など文例と異なる箇所だけを書き替えることで、効率よく自分の文書が仕上げられる。

■アラカルトでメニューづくり

 料理のフルコース・メニューが、前菜、主菜、デザート、ドリンクなどからなっているように、ビジネス文書もまた前付、本文、副文などのアイテムからなっている。しかも、そのアイテムの多くは一つひとつがパターン化した慣用文として用意されているので、それらの慣用文を料理のアラカルトのように適宜組み合わせて使い回すことで、自分ならではのフルコース・メニュー、つまり個々の事情に即したビジネス文書がつくれる。



(2) ワープロの有効利用法

 ワープロは、どのオフィスでも今や文書処理の定番ツールである。ワープロを活用した文書作成のポイントをあげてみた。

■ワープロに文例を保存する

 ワープロは、一回限りの清書のための事務機器ではない。文章の入力後、記録保存が可能で、任意の検索によって再処理もできるという、いわば文書資源の多重活用が可能なOA機器である。そこで、時間に余裕のある時にできるだけ多くのモデル文例を入力・保存しておけば、必要に応じて呼び出し、固有名詞や数字などの一部を入力し直すだけで文書を完成させられる。

■フロッピーは文書の種類別に

 一枚のフロッピーディスクに種類の異なる文書をあれもこれも保存すると、検索に無駄な時間を費やすことになる。そこで、ファイリングの要領で、部署別、社外・社内文書別、さらには文書の種類別に細かく分類して保存しておくとよい。そうすることで、何人もの人が重なり合わずに使える便利さも得られる。

■漢字の変換ミスに注意

 同音異義語の変換ミスによる誤字は、時にビジネス上のトラブルにも発展しかねないことを銘記し、文書作成後、注意深く校閲することを忘れないように。



自分側の呼び方      相手側の呼び方

人      私/○○○○(姓のみ)/当社社      あなた様/○○様/貴殿/貴台/

○○○○(姓名)/一同      貴下/ご一同様/各位/お得意様

会 社            当社/弊社/小社      貴社/御社

団 体      当会/当協会/当組合            貴会/貴協会/貴組合

官 庁      当省/当庁/当所/当公社(団)      貴省/貴庁/貴所/貴公社(団)

場 所      当地/当地方/当方面/当県下      御地/貴地/お付近/貴県下/貴

/当市/こちら/この地方            市/そちら/貴地方/お国許

住 居      拙宅/私宅/こちら/当方/私      お宅/ご自宅/貴宅/貴邸/ご尊

方/私ども/小宅/小屋/陋屋      宅/ご尊邸/ご高居/お屋敷

役 職      当主/弊店主/当社長/弊社長      貴店主/貴社長/貴社専務取締役

/当社専務取締役/上役/(姓)      (姓)殿/御上役/(姓)部長殿

部長                              /貴部長

部 下      当店員/弊店員/当社社員(姓      貴店員/貴社員/貴社社員/(姓

名)/(姓名のみ)/(姓名)      名)様/ご当人/ご本人

儀/同人/本人/当人

友 人      友/友人/親友/学友/級友/      お友達/ご友人/ご令友/ご親友

同窓/同学/(姓名)君/(姓ご学友/ご級友/ご同窓/ご同学

名)さん/(姓名)氏      (姓名)君/(姓名)様

先 輩      先輩/恩人/敬友/(姓名)様      ご先輩/ご恩人/ご敬友/(姓

/(姓名)氏            名)様/(姓名)氏

後 輩      (姓名)君/(姓名)様/(姓      (姓名)氏/(姓名)様/(姓

名)嬢                        名)嬢

氏 名      氏名/名                  ご芳名/ご貴名

授 受      受領/受納/拝受/入手/ご送      ご査収/ご領収/お納め/ご一覧

付            /ご高覧/ご送付/お受取り

訪 問      お伺い/お訪ね/ご訪問/参上      お越し/お出/お立寄り/ご来店

/拝顔/拝眉/参堂/拝謁(高      /ご来社/ご来訪/ご来席/ご来

貴な人に対して)/拝趨            駕/ご光来/ご光臨/ご来臨

意 見      私見/私案/私考/所感/所見      ご意見/ご高説/ご高見/ご考案

/愚考/愚見/愚案/拙見/管      /貴見/ご妙案/ご卓説/ご案/

見お申し越し/お説/ご覧察

気 持      微志/卑志/薄志            ご芳情/ご高配/ご芳志/ご厚志

手 紙      書面/書中/弊信/愚筆/愚状      ご書面/貴信/貴書/お手紙/ご

/愚簡/卑書/卑簡            書状/ご尊書/ご芳書/ご懇書/

貴書/御書/貴簡

品 物      粗品/粗菓/粗果/粗酒/粗肴      ご佳品/結構なお品/美菓/美果

/寸志/薄謝                  /ご清酒/御厚志


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