社内マナー基本7か条
● 始業5分前には席にいるのが常識
● 挨拶は省略しない
● 時間にルーズは社会人失格
● 公私混同はタブー
● デスクの上は整理整頓
● 勝手に外出しない
● ノックをしてから入室
自己紹介のコツ
自己紹介は職場での第一印象を決定する大切なポイント。いや味にならず自分自身をさりげなくアピールするのがコツ。
● 配属部署、氏名はハッキリと。
● ふだんより、ゆっくり大きな声で。うつむいたり、キョロキョロしたりするのは禁物。
● これまでの経歴を簡略に述べる。苦労話やグチは禁物。
仕事にかける夢や意気込みをイキイキと語り、最後に指導や協力をあおぐことばでしめくくる。ことばづかいは丁寧に。
上司から指示を受ける時
1. 指示は最後までさえぎらずに聞き、質問はあとで。
2. 要点をメモする:指示を受ける時は必ずメモをとる。 5W1H(WHATなにを・WHYなぜ・WHENいつ/いつまでに・WHEREどこで・WHOだれが・HOWどうやって)を確実に把握すること。
3. カラ返事はしない:できそうもない時は、状況を説明して優先順位など判断を仰ぐ。
4. 最後に復唱して確認:指示の要点はくりかえして確認を。とくに数字や固有名詞は正確に。
上司に報告する時
1. タイミングよく報告:上司に「あれはどうなった?」と聞かれてからでは遅すぎる。指示事項が完了したらただちに報告を。ただし、いま話してよいかどうか、上司の都合を聞いてから話し出す。
2. 必要とあれば中間報告:仕事が長引く場合は中間報告が絶対必要。約束の期限までにできそうにない時も、即刻上司に報告をして、指示を受けること。
3. 報告は簡潔に:まず最初に結論を。次に原因、経過の順に述べる。前もって報告事項をまとめる習慣をつけよう。
●悪いニュースほど早く伝える
仕事でミスした時は素直に間違いを認め、早めに上司に報告をして指示をあおぐこと。仕事が遅れそうな時も同様。期限直前になって「できません」と報告するのでは、相手は対処のしようがない。
ことばづかいの基本
1. 依頼する時:「おそれいりますが」で始めて「~をお願いできますか」「~をしていただけませんか」。
2. 同意する時:「はい、かしこまりました」「承知いたしました」。
3. ことわる時:「いたしかねます」「わかりかねます」と婉曲に。「できません」「わかりません」ではあまりに不愛想になる。
4. 謝罪する時:「申しわけございません」が最適。「ごめんなさい」「すいません」は仕事上では不適当。
5. 礼を述べる時:「ありがとうございます」「おそれいります」。
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敬語使いのポイントと使い分け
●呼称を使いわける
1. 自分の言い方:「わたくし」が基本。「あたし」「わたし」「ぼく」が通用するのは学生時代まで。自社の呼称も「うち」ではなく、「わたくしども」あるいは「当社」と言うようにする。
2. 相手に対する言い方:「○○君」は同僚に対しても失礼。役職のない先輩や同僚に対しては「○○さん」、上司に対しては「○○部長」と役職名で呼ぶ。社外の人や目上の人に「あなた」はタブー。「○○様」と丁寧に。社外の人に対して社内の人の話をする時は呼び捨てに。他社の社名には「○○様」と『様』をつけて丁寧に呼ぶ。
尊敬語 謙譲語
する なさる
される いたす
させていただく
行く 行かれる
いらっしゃる まいる
うかがう
来る おいでになる
お越しになる
お見えになる
いらっしゃる まいる
うかがう
いる いらっしゃる
おいでになる おる
食べる あがる
召しあがる
お食べになる ご馳走になる
いただく
ちょうだいする
言う 言われる
おっしゃる 申す
申し上げる
見る 見られる
ご覧になる 見せていただく
拝見する
聞く 聞かれる
お聞きになる うけたまわる
お聞きする
うかがう
拝聴する
与える くださる
たまわる 差し上げる
進呈する
もらう
受ける お受けになる いただく
ちょうだいする
たまわる
ことわり方・謝り方・頼み方のマナー
ことわり方のマナー
人と人、会社と会社とのつきあいのなかで、ことわることほど難しいものはない。ムッとさせるか、納得させるかはことわり方次第。
● まずよく相手の申し出を聞くのが第一。ことわりのことばは誠意をこめて「申しわけありませんが」と頭を下げて言えばやわらか。
● 「私どもの力不足で」「社の方針ですので」など、ことわる時にも相手の責任ではないというニュアンスが必要。
謝り方のマナー
たとえ自分のミスではなくても言いわけ無用。会社を代表して謝る気持ちがポイント。
● 「失礼があったそうで」の「~そうで」は、どこかで責任逃れしようとしている証拠。自己弁護は会社全体の評価を下げることに。
● 姿勢を正し、恐縮した態度で。 「申しわけございません」とはっきりと頭を下げること。
頼み方のマナー
頼みごとをするときは「恐れいりますが」「恐縮ですが」で始めて、あくまでも謙虚に。
● 教えを請う時:「ご都合のいい時、10分ほどお時間いただけませんか」と、まず相手の都合を第一に。
● 協力を頼む時:時と場合によっては上司からの援護射撃も必要。書類で、電話で、会ってと事の重要性を考えて手段を選ぶ。押しつけがましい、身勝手ととられないよう、相手の意見も充分聞く態度でのぞみたい。
会話フレーズ例
挨拶する いらっしゃいませ。
いつもお世話になっております。
ご無沙汰いたしております。
お待たせいたしました。
承知する かしこまりました。/承知いたしました。
承りました。
それで結構でございます。
感謝する 非常にありがたく(うれしく)存じます。
おかげさまで○○できました。ありがとうございます。
恐れ入ります。
謝罪する (気がつきませんで・至りませんで)
申し訳ございません。
失礼いたしました。
ご迷惑をおかけいたしました。
依頼する 恐れ入りますが(お手数ですが)○○していただけますか。
申し訳ありませんが○○をお願いできますか。
質問する 少々お伺いしたいことがあるのですが。
どのようなご用件でしょうか。
確認する もう一度おっしゃっていただけますか。
(これで)いかがでしょうか。/よろしいでしょうか。
断る (非常に・まことに)残念ですが、○○いたしかねます。
(あいにくですが)私の一存では決めかねますので(上司と相談して)・・・
答えられない わかりかねますが。
存じませんので、お答えいたしかねますが。
反論する ごもっともですが(おっしゃるとおりですが)・・・
申し上げにくいのですが・・・
辞去する 本日はお忙しいところお邪魔いたしました。
名前を尋ねる 大変失礼ですが何とお読みするのでしょうか。
名刺をいただく 頂戴いたします。
時間をいただく お手すきできたら(ご都合がよろしければ)少々お時間をいただけますでしょうか。
応対ケーススタディ
●電話を受けるとき
1. 電話がかかってきたら
ベルが2回鳴るまでに出る。 左手に受話器、右手にペンを持ち、メモ用紙を机の上に用意する。
2. 電話を取ったら名乗る。
・会社名、または部署名まで名
乗る。
・ベルが3回以上鳴ったときには、
「お待たせいたしました」と
言う
「はい(お電話ありがとうございます)、○○会社営業部でございます。」
「(大変)お待たせいたしました、○○会社営業部でございます。」
3. 相手が名乗ったら、会社名、氏
名を正しく聞き取り、メモに記
入しながら復唱・確認する。
・相手に応じたあいさつをする 「△△会社の山田様でいらっしゃいますね。」
「いつもお世話になっております。」
4. 相手が名指ししたら、待っても
らうことを断って保留にする。
・相手が名乗らずいきなり名指
ししてきた場合 「鈴木でございますね。少々お待ちください。」
「失礼ですが、どちらさまでしょうか」と相手を確認した上で「△△会社の山田様でいらっしゃいますね。鈴木とかわりますので少々お待ちください。」
5. 名指し人が不在のときは、
まず謝罪する。
・名指し人が離席中のとき
・名指し人が外出中のときは、
戻る時間も伝える。 「(大変)申し訳ありません(ございません)。」
「鈴木はただいま席をはずしております。」
「あいにく鈴木は外出しております。3時頃には戻る予定でございます。」
6. 名指し人本人に折り返し電話を
かけさせる場合。
・相手がそれほど急いでいない
場合
・急いで名指し人に連絡をつけ
なければならない場合
「戻りましたら折り返しお電話を差し上げるようにいたしましょうか。」
「こちらで鈴木と連絡をとって、すぐにお電話差し上げるようにいたします。」
7. 名指し人にかわって相手の要
件を聞く場合。 「よろしければご用件をうかがいますが」
※5W2H(いつ、どこで、何を、誰が、なぜ、どのように、どのくらい/いくら)をおさえてメモをとる。
8. 要点を復唱・確認する。 「復唱いたします(繰り返します)。」
9. 自分の部署名、名前を名乗る。 「確かに申し伝えます。私、○○課の佐藤と申します(が承りました)。」
10. 締めくくりのあいさつをする。 「ありがとうございました。」
「失礼いたします。」
「今後ともよろしくお願いいたします」
11. 電話を切る。 相手が電話を切ったあとで受話器を静かに置く。
●電話をかけるとき
1. 事前準備をしておく。 ・相手の電話番号、所属部署、役職、氏名を確認する。
・用件と、話す順序を整理する
・必要な資料、メモを手元に用意する
2. 相手が出たら自分の会社、
名前を名乗り、あいさつをする。
・取引先など、つき合いのある
相手の場合
・初めて電話をする相手の場合
「○○会社の鈴木です。いつもお世話になっております。」
「お忙しいところ失礼いたします。 私、○○会社の鈴木と申します。」
3. 呼び出してほしい相手の名前
を告げる 「恐れ入りますが、○○部の山田様はいらっしゃいますか。」
4. 呼び出した相手が出たら、再
度名乗ってあいさつをする。 「○○会社の鈴木でございます(です)。いつもお世話になっております。」
5. 用件は明確に、要点をおさえ
て簡潔に話す。
・用件が長くなりそうな場合
は相手の承諾を得てから話す。 「○○の件ですが。」
「○点あります。まず1点目ですが。」
「今よろしいでしょうか。」
「少々お時間をいただけますでしょうか。」
6. 話したい相手が不在の場合、
自分がどうしたいかを取り次
いだ人に伝える。 「かけ直しますので、電話のあったことをお伝えいただけますか。」
「お戻りになりましたら、お手数ですが折り返しお電話をいただけますでしょうか。」
「伝言をお伝えいただけますか。」
7. 伝言を頼んだときは、用件が
正しく伝わっているか確認
し、相手の名前を聞いておく。
・相手が復唱しないときはポ
イントを要領よく復唱する。
・相手が名乗らないとき
「念のため確認させていただきます。」
「失礼ですが、お名前をうかがわせていただけますか。」
8. 折り返し電話をもらうときは、
電話番号を伝えておくと、
相手の手間が省ける。 「念のため電話番号を申し上げます。」
9. 自分の部署名、名前を名乗る。 「確かに申し伝えます。私、○○課の佐藤と申します(が承りました)。」
10. 締めくくりのあいさつをする。 「それでは、よろしくお願いいたします。」
11. 電話を切る。 原則として、電話をかけた方が先に切る。※相手がお客様や目上の方の場合は、相手が切ってから受話器を置く。
●配慮のひと言
配慮にひと言添えると、相手を気づかい、安心感や信頼感を与える表現になる.
元の言葉 配慮のひと言 適切な表現
少々お時間をいただきます よろしいでしょうか 少々お時間をいただきますが、よろしいでしょうか
担当者が心得ております ご安心ください 担当者が心得ておりますので、ご安心ください
後ほどお送りください 大丈夫でございます 後ほどお送りいただければ大丈夫でございます
●上司に対する言葉づかい
シチュエーション 言葉づかい
(書類を)見てもらう 「部長、よろしければご覧いただけますか」
手が空いたときに見て
もらう 「お手すきでしたら、お目通しいただけませんか」
気に入ってもらえてる
かどうか確認する 「お気に召していただけましたでしょうか」
ハンコをもらいたい 「こちらにご印をいただきたいのですが」
先に帰るとき 「お先に失礼させていただきます」