社会保険<しゃかいほけん>
健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険のように、国が法律である一定の条件に当てはまる職域・地域の人々に強制的に適用する。
不慮の事態の際の労働者とその家族の生活安定が目的で、費用は政府・使用者・労働者の三者が負担する。
出向<しゅっこう>
企業外の組織(子会社や関連会社等)へ人事異動すること。もともとの会社の従業員としての身分は保持されたまま、出向先の指揮命令下で仕事をする。
春闘<しゅんとう>spring offensive
春季生活闘争のこと。毎年春に労働組合によって行われる賃金闘争のこと。
最近は賃上げ要求だけでなく、労働条件の改善を掲げるなど、時代の変化に応じて交渉内容も変化してきている。
セクハラsexual harassment
正しくはセクシャルハラスメント。主に職場における性的いやがらせをいうが、企業内だけでなく学校内などでも問題視されている。
職務上の立場を利用し異性に対して性的強要をしたり、性的な言動によって相手に不快な思いをさせるなど。
福利厚生<ふくりこうせい>welfare
賃金などの基本的労働条件とは別に、企業が従業員やその家族の福祉向上のために行うさまざまな施策のこと。法定福利と法定外福利がある。
公的年金<こうてきねんきん>public pensions
国によって加入が義務づけられている年金。日本の公的年金制度は「2階建て」となっている。
まず基礎部分として国民年金(基礎年金)があり、自営業者や専業主婦も含め20際以上の国民全てに加入義務がある。そのうえに会社員や公務員は厚生年金や共済年金に加入しなければならない。
これらの公的年金に対し、企業が運営する企業年金や個人年金などを私的年金という。
現在、公的年金は国の財政投融資により運用されている。しかし、これを厚生省が直接市場で運用(いわゆる公的年金の自主運営)することで高い利回りを獲得し、将来の年金給付に備えようという動きがある。
厚生年金<こうせいねんきん>emplyees'pension insurance
民間サラリーマンを対象とした公的年金。従業員5 人以上の事業所に加入が義務づけられており、その従業員を対象に支給される。
主な給付に、老齢年金・障害年金・遺族年金などがある。
企業年金<きぎょうねんきん>corporation pension
公的年金以外に企業が設けている私的年金制度のことで、代表的なものに厚生年金基金と適格退職年金の2つがある。
近年、従業員の高齢化、保険料の運用利回りの低下などで、企業年金の運営は苦しい状況に陥っている。また雇用の流動化や企業再編などを背景に、企業年金の自由化が見直されてきている。
厚生年金基金<こうせいねんきんききん>emplyees'pension fund
企業年金の一つ。厚生年金の一部を国に代わって代行し、さらに給付を上乗せして支給することを目的とする。
厚生年金基金という別法人を作り、そこで厚生年金の保険料の一部を預かり、積立と運用を行う。
これにより厚生年金を上回る給付を行うことが条件となっているのだが、長引く不況の中、株価の低迷と金利の低下により運用実績が上がらず、解散する基金も増えている。
401k
米国の確定拠出型年金の代表モデル。米国の歳入法401条k項に要件が定められていることが名称の由来。毎月決まった掛け金を個人の責任で運用する方式。
従来の企業年金とは異り、最終的な年金額が決められてないので、企業は不足分を穴埋めする必要はない。また転職の際、積立分をそのまま移行できたり、運用収益分が非課税扱いになるなどのメリットがある。日本でも2001年春に導入予定。
労働三法 <ろうどうさんぽう>
労働法とは、労働者の権利を保護し生存を保障するための法規の総称のこと。中でも、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法の3つを、労働法の最も根幹となるものとして労働3法と呼ぶ。
労働基準法 <ろうどうきじゅんほう>labor standards law
賃金、労働時間、その他の労働条件に関して最低基準を定めた法律で、1947年に制定、施行された。もともと戦前以来の工場労働を想定して作られたものだったが、時代の変化に対応するため、1999年の4月に大幅な改正が行われた。
労働組合(労組)<ろうどうくみあい>trade union/labor union
労働者が使用者に対し、その労働条件の改善や経済的地位の向上のために組織する団体のこと。
労働組合法では「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を計ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう」と定義。