敬語使いのポイントと使い分け
●呼称を使いわける
1. 自分の言い方:「わたくし」が基本。「あたし」「わたし」「ぼく」が通用するのは学生時代まで。自社の呼称も「うち」ではなく、「わたくしども」あるいは「当社」と言うようにする。
2. 相手に対する言い方:「○○君」は同僚に対しても失礼。役職のない先輩や同僚に対しては「○○さん」、上司に対しては「○○部長」と役職名で呼ぶ。社外の人や目上の人に「あなた」はタブー。「○○様」と丁寧に。社外の人に対して社内の人の話をする時は呼び捨てに。他社の社名には「○○様」と『様』をつけて丁寧に呼ぶ。
尊敬語 謙譲語
する なさる
される いたす
させていただく
行く 行かれる
いらっしゃる まいる
うかがう
来る おいでになる
お越しになる
お見えになる
いらっしゃる まいる
うかがう
いる いらっしゃる
おいでになる おる
食べる あがる
召しあがる
お食べになる ご馳走になる
いただく
ちょうだいする
言う 言われる
おっしゃる 申す
申し上げる
見る 見られる
ご覧になる 見せていただく
拝見する
聞く 聞かれる
お聞きになる うけたまわる
お聞きする
うかがう
拝聴する
与える くださる
たまわる 差し上げる
進呈する
もらう
受ける お受けになる いただく
ちょうだいする
たまわる
ことわり方・謝り方・頼み方のマナー
ことわり方のマナー
人と人、会社と会社とのつきあいのなかで、ことわることほど難しいものはない。ムッとさせるか、納得させるかはことわり方次第。
● まずよく相手の申し出を聞くのが第一。ことわりのことばは誠意をこめて「申しわけありませんが」と頭を下げて言えばやわらか。
● 「私どもの力不足で」「社の方針ですので」など、ことわる時にも相手の責任ではないというニュアンスが必要。
謝り方のマナー
たとえ自分のミスではなくても言いわけ無用。会社を代表して謝る気持ちがポイント。
● 「失礼があったそうで」の「~そうで」は、どこかで責任逃れしようとしている証拠。自己弁護は会社全体の評価を下げることに。
● 姿勢を正し、恐縮した態度で。 「申しわけございません」とはっきりと頭を下げること。
頼み方のマナー
頼みごとをするときは「恐れいりますが」「恐縮ですが」で始めて、あくまでも謙虚に。
● 教えを請う時:「ご都合のいい時、10分ほどお時間いただけませんか」と、まず相手の都合を第一に。
● 協力を頼む時:時と場合によっては上司からの援護射撃も必要。書類で、電話で、会ってと事の重要性を考えて手段を選ぶ。押しつけがましい、身勝手ととられないよう、相手の意見も充分聞く態度でのぞみたい。
会話フレーズ例
挨拶する いらっしゃいませ。
いつもお世話になっております。
ご無沙汰いたしております。
お待たせいたしました。
承知する かしこまりました。/承知いたしました。
承りました。
それで結構でございます。
感謝する 非常にありがたく(うれしく)存じます。
おかげさまで○○できました。ありがとうございます。
恐れ入ります。
謝罪する (気がつきませんで・至りませんで)
申し訳ございません。
失礼いたしました。
ご迷惑をおかけいたしました。
依頼する 恐れ入りますが(お手数ですが)○○していただけますか。
申し訳ありませんが○○をお願いできますか。
質問する 少々お伺いしたいことがあるのですが。
どのようなご用件でしょうか。
確認する もう一度おっしゃっていただけますか。
(これで)いかがでしょうか。/よろしいでしょうか。
断る (非常に・まことに)残念ですが、○○いたしかねます。
(あいにくですが)私の一存では決めかねますので(上司と相談して)・・・
答えられない わかりかねますが。
存じませんので、お答えいたしかねますが。
反論する ごもっともですが(おっしゃるとおりですが)・・・
申し上げにくいのですが・・・
辞去する 本日はお忙しいところお邪魔いたしました。
名前を尋ねる 大変失礼ですが何とお読みするのでしょうか。
名刺をいただく 頂戴いたします。
時間をいただく お手すきできたら(ご都合がよろしければ)少々お時間をいただけますでしょうか。