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40、「~と思う」
时间:2007-06-05 15:45:03  来源:日本語レッスン|http://homepage3.nifty.com/i-yasu/  作者:

40.「~と思う」

●引用節について

人の言ったこと、思ったことなどを文に取り込むことを引用と言います。

そして、取り込まれた部分を引用節と言います。

引用節の代表的なものは「~と言う」(例:田中さんは明日来ると言った。)と、「~と思う」(例:田中さんは明日来ると思う。)です。前者は思考内容を、後者は発言内容を格助詞「と」を用いて、文の中に取り込みます。

 

●「~と思う」

ここでは引用節のうち、「~と思う」について取り上げます。

「~と思う」は話し手の意志や願望を表す場合(「~(よ)う/たい+と思う」で表す)と、話し手の判断・断定(意見・考え)を聞き手に伝える場合(「判断+と思う」で表す)があります。

 

1)「~(よ)う/たい+と思う」

 (1)医者になりたいと思う。

 (2)来年帰国しようと思います。

 

(1)(2)のように、「と思う」が願望の「たい」、意志の「(し)よう」と結び付いて、話し手の気持ちを聞き手に伝えています。ここでは「~と思う」は、実質的な(英語のI think that~のような)意味は持たず、話し手の気持ちを表すムード(モダリティ)性を加えるために付加されているだけと考えられます。

 

2)判断+と思う

(3)~(5)のように、話し手の判断・断定(意見・考え)を聞き手に伝えるものです。「~と思う」の前には、動詞文、形容詞文、名詞文などの普通形が来ます。

 

 (3)日本は物価が高いと思います。

 (4)今晩雪が降ると思う。

 (5)彼が犯人だと思う。

 

自分の判断をやわらげて伝えるために、「~と思う」の前に「だろう」「ん

じゃないか」「かな」などのムード(モダリティ)表現が付くことが多いです。

 

 (6)日本は物価が高いんじゃないかと思います。

 (7)今晩雪が降るだろうと思う。

 

●「~と思う」と「~と思っている」

「~と思う」には、「結婚しようと思う」「結婚しようと思っている」のように、
「~と思う」を使う場合と「~と思っている」を使う場合があります。

両者には使い分けのルールがあるのでしょうか。

「~と思う」「~と思っている」の使い分けを考えるために、「~(よ)う/たい+
と思う」か「判断文+と思う」に分けて考えます。また、「~と思う」の主体がだれかを、話し手(私)の場合と、第3者(聞き手(あなた)も

含む)の場合について考えます。

 

1)「~(よ)う/たい+と思う」

「~(よ)う/たい+と思う」の文では、「思う」主体は話し手自身に限られ、
「~と思う」「~と思っている」どちらを使っても意味はあまり変わりません。

 

 (8)(私は)海外旅行に行こうと思う。

 (9)(私は)海外旅行に行こうと思っている。

 

一方、思考の主体が第3者の場合は、(11)のように「~と思っている」は

適切ですが、(10)のように「~と思う」を使うと不自然になります。

 

 (10)?(彼は)海外旅行に行こうと思う。

 (11) (彼は)海外旅行に行こうと思っている。

 

2)「判断+と思う」

「判断+と思う」では、思考の主体が第3者の場合、(13)のように、「~と

思っている」は適切ですが、(12)のように「~と思う」は不自然になります。

 

  (12)?(彼は)日本語はやさしいと思う。

  (13) (彼は)日本語はやさしいと思っている。

 

 では、思考の主体が話し手自身(私)の場合はどうでしょうか。

 

  (14) (私は)日本語はやさしいと思う。

  (15)?(私は)日本語はやさしいと思っている。

 

「私」の場合は、(14)のように「~と思う」は適切ですが、(15)のように

「~と思っている」は、やや不自然に感じられます。しかし、(16)(17)の

ように、話し手の強い主張やこだわりがあったときは、「~と思っている」は
不適切でなくなります。

 

 (16) (あなたは反対するかもしれないが、)私は日本語はやさしいと思っている。

 (17) (みんなは呑気だけれど、)私は将来何が起こるかわからない

と思っている。

 

(16)(17)は話し手の主張を表していますが、(16)(17)のように、「私は」が

あった
ほうが自然な場合が多いようです。
「私は」とともに「と思っている」が使われやすいと言えるでしょう。

 以上をまとめると次のようになります。     

 

   思う

 思っている

~たい

 私

    ○

  ○

第3者

    ?

  ○

判断

 私

    ○

  △(主張・こだわり)

第3者

    ?

  ○


 


     思考の主体「私」の省略

以上から言えることは、「~と思う/思います」は話し手(私)にしか使えないこと、また、第3者は「~と思っている/思っています」しか使えないということです。

これは逆の方向から考えると、「~と思う/思います」の思考主体は常に話し手「私」ということになります。

そのために、会話などではわかりきっているために、「私は」が省略されやすくなります。


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