Panasonic(パナソニック)
Pan a Sonicより。「全ての」の意の「PAN」と「音」を意味する「SONIC」からなる。海外で「National」の商標が登録されていたことと、「ナショナル」という響きが「国家主義」と取られかねないため(形容詞で「国立」「国家の」の意)に海外向けのブランドとして制定。「松下電器の音をあまねく世界へ」という意味が込められている。1955年に輸出用スピーカーのブランドとして用いられたのが初めで、1961年から対米輸出品に用いられた[14]。ただし、1955年当時は「PanaSonic」、1961年からは「PANASONIC」であった。
1971年に表記を現在の「Panasonic」へ変更。フォントはHelveticaファミリーの1つ「Helvetica Black」を使用。欧米で最も有名なサンセリフ体を使うことで、Helveticaを見るたびにPanasonicを想起することを狙ったもの。定番書体を逆手に取った戦略である。(Nationalも同じフォントを使用。)
2008年7月以降、現在では全世界的に全ての部門に於いて「Panasonic」に統一されている。またグローバルブランドスローガンとして「Panasonic ideas for life」を導入している。(なお、このスローガンは国際的に「Panasonic」ロゴの下に表記されるが、アメリカとカナダでは「Panasonic」ロゴの下ではなく、右側に表記される。)
日本国内では、1927年以降全ての部門に「National」ブランドを使用していたが、日本国外で商標の関係で用いることができないこと、また保守的なイメージの刷新を狙うという理由で、1986年より映像・音響機器部門(放送業務用機器も含む)に「Panasonic」ブランドの使用を開始した。この後20年以上に渡り、白物家電部門や松下電工(当時)などの「National」ブランドと、映像・音響機器部門の「Panasonic」ブランドが併用されていたが、2008年10月1日に社名を「松下電器産業株式会社」から「パナソニック株式会社」に変更すると同時に、全ての部門を「Panasonic」ブランドで統一した。なお1988年まではMSX2パソコンやカーオーディオを除いた映像・音響機器は「National」ブランドを使用していたが、同年に発売されたカラーテレビ「PANACOLOR X」、ビデオデッキ「マックロード NV-F70」から全面的に「Panasonic」ブランドへ移行した。