<すいへいせん>
穏かな午後の時間を、変な奴はソファーの上で横になって送った。コンポにCD三枚でセットし再生する、スピーカーから楽が流れながら本を読んでいる。部屋いっぱいに差した初春の日差しがたまに曇るし、そしてまた明るくなった。本を読むのに疲れると、そっとぼんやりと目を閉じて楽を聴く、緩やかな水の流れのように楽が僕の体を通り抜けていくのが感じられる。気持ち~~~!
はじめて水平線を見たのは、いつだろう。。。。。。
あ、あ~~ずいぶん幼い頃だろう!そう~だ、小学校一年生の夏休み頃だ、ちょうど親は「港口」というところへ出張する、僕も一緒に連れて行って、あそこに一ヵ月半くらい滞在した。僕は毎日、木の葉で作り冠を頭にかぶって、夏の浜辺へ遊び行き。広々とした素敵な砂浜に、風が吹いていて、空に真っ白な雲が浮かんでいた。僕とあったばかりの相棒たちには、凧(僕のほうは“翔飛一号”とサインした)を竹の骨で簡単な図形につくり、紙を貼って糸をつけ、空に揚げるし、湿り砂でいろいろな人形をつくり積み上げるし、年下の相棒前に球技を見せびらかすし、、、、、、一番楽しみにはもちろん水泳だ、長い時間で沖の方まで泳いだり、潜ったり、足を引っ張りあったりして海面に浮いて遊んだ!僕はなかなか泳ぎが上手かった。もし、ずっとあそこに滞在なれば、オリンピック選手になるかもしれないよ!でもね、海水の味をいっぱいで味わってみた、苦い~~~!
疲れて休憩とき、皆は木陰の下で、ハンモックとデッキ・チェアに横になって、潮の香りを胸に吸いこみながら、子供の戯言(自分の偉いそう夢、見聞など、、、、、、)を喋っている。波の音が風向に変わりついて遠くなったり、近くなったりする!あの頃、気に入るには水平線だった。はじめてあう水平線は先生の大定規を使って引いた直線みたいで、長くて宙にぼんやりと真直ぐな横でいる。素晴しい~~~!
海の藍と空の青が結ばれたその先に、まだ知らない世界が無限に広がっていると、あの頃から愚直に信じていた。未来だけしが見えなかったあの頃が、突然妙に懐かしい。大きな忘れ物を思い出すかのように、僕は冷蔵庫から冷たい瓶ビールを取って、グラスにいっぱい注ぐ、そして何にも考えずにグラスの中の水平線をきっぱりと飲み乾しました。うまい~~~!
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