|
|
发表于 2004-3-7 23:00:00
|
显示全部楼层
■《天声人語》03月08日付 5 k" p; Z& ]1 F0 g' U& r( O8 O7 `4 r
% U6 X7 B; V2 F# L0 E6 j- w9 L, f/ r. B+ E
4 w) i G$ m, T/ r8 {" ~, j% x9 M( w3 _) T% U+ ]* H
1匹が1本になり、さらに1丁から1さく、最後に1切れになる。クイズのようだが、何のことだかおわかりだろうか。
; C3 W, g, @+ q4 c" o( L* d ~/ s% h- B6 H! e9 h5 M- E
5 s! Y4 g3 r( M. {! B0 ]
- A3 B8 K3 \/ Z( |
マグロの数え方である。泳いでいるマグロは「匹」だが、水揚げされて横たわると「本」で数えられる。解体される過程で名前も変わる。頭と背骨を落とした半身が「丁」、「ころ」と呼ばれる塊を短冊状に切り分けると「さく」になる。スーパーなどでお目にかかるのが、たいていこれだ。さらに一口大にしたのが「切れ」で、人の口に消えていく。 1 V; A( t3 P# J M9 p
# a3 t2 X7 R0 |0 x3 u. D
8 A( X% f# [- r$ p+ @" _6 R- x$ L* ]9 Q3 J2 z! }. b2 R
様々な数え方を整理した『数え方の辞典』(飯田朝子、町田健・小学館)を見ていると、日本語の複雑さと豊かさに改めて驚かされる。日本文化の細部を照らし出してもくれる助数詞の数々である。
7 q' `3 B1 n7 \/ s( P: `' B
" R4 u/ T! n1 w i. d b. w* q# c( J: X! p6 e3 b* Y4 w
/ g2 R% C, G4 X/ f2 Z8 w
こんな体験をしたことがある。貴人への献上品の一覧を記す古い文書を紹介したことがあった。そのなかに「ちりめん一匹」とあった。「献上品としてはあまりにみみっちいのではないか」とまじめに指摘してきた人がいた。小さなちりめんじゃこ1匹と勘違いしたのだった。もちろん絹織物の一つの縮緬(ちりめん)のことである。
- G' R! r0 ]; L, |2 A2 x( M6 L6 b9 A4 }
7 u, |( p" o/ O# O i5 ?
# ^6 B' r$ @, K6 H5 @! W3 ] 布の数え方も複雑だ。1匹は2反のことである。1反といえば、ほぼ大人1人前の布の大きさにあたる。絹布10反で「ひと締め」という。巻かれて商品として売られているときには「巻き」や「本」である。 5 y/ n" u/ Z( a f E0 r% u4 f
! J, O5 P+ |- a- m5 h4 I
9 t$ a& ~8 q8 T1 F2 d, ^- }% {$ u
8 b' D# a/ R- b$ L 忘れ去られていく数え方もある。タンスの「ひと棹(さお)」はまだ残っているとしても、行李(こうり)の「ひと梱(こり)」は風前のともしびだろう。職人や手仕事の世界の衰微と命撙颏趣猡摔工胙匀~たちだ。 |
|