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この頃の子供は弱くなったと感じている人は少なくないだろう。少子化で親が過保護の傾向があるため、子供が弱くなったということは、漠然と感じてはいても、それがはっきりと数字になって現れると、心配になってしまう、そんな調査結果が出た。
日本女子大の近藤教授を中心とする研究グループは、これまで2回、幼稚園や保育園の幼児、1万3000人について運動能力を調査してきたが、今度の調査では、前回よりすべての種目で記録が悪かったそうだ。特に記録が悪かったのは、手で体を支えている持続時間のテスト。二つの机を体の幅くらい離して並べ、それぞれの机に手をついて体を浮かし、どのくらいの間そのままでいられるかを測るものだが、男の子も女の子も大幅に低下している。
近藤教授は、「幼児の運動能力は体の能力だけでなく、我慢する力、積極性など、心の面も影響する。だからこの調査結果を見ると、心の力と体の力をあわせた、いわば「生きる力」が、この頃の子供は弱くなっていることになると言う。現場の先生も、この頃の子供はちょっとうまくいかないとすぐあきらめてしまう傾向があると言っている。
原因はいくつか考えられる。子供の遊び場が減って、室内でテレビゲームなどをする時間が増えたことが、大きな原因の一つだろう。NHKの調査によるよ、この10年間で小学生のテレビゲームの時間が2倍になり、球技は3分の2、自転車が半分になったそうだ。
また、少子かと親の過保護の傾向から、自立心が育ちにくくなっている。子供がけんかしているとすぐ親が飛んでいって、仲直りをさせてしまう。これでは強い子供は育たない。こうした状態は急には変えられないだろう。今できるのは、自然の中で遊ぶ経験をさせたり、親が干渉しすぎないように気をつけたりすることぐらいだろうか。
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普通、一軒の家の中は、いくつかの部屋に区切られていて、それそれ居間や寝室、食堂、勉強部屋などと、用途が大体決まっています。最近では、これらの用途の違いによって、部屋の壁やふすま、家具などの色を使い分けることが考えられるようになりました。つまり、色の働きを生かして、その部屋をより住みよくしょうというわけです。
例えば、居間は、家族が集まって楽しく過ごす場所ですから、それにふさわしく、クリーム色、肌色などを使って、明るくて落ち着きのある感じを出すようにします。もし、暗い色が使われると湿っぽくなり、反対に明るすぎる色が使われると、落ち着きのない部屋になるでしょう。勉強部屋などには、明るくて静かさを感じさせるような薄い緑や青が、子供部屋には、気持ちを快活にさせるようなピンクや明るい黄色などが適しています。
ところで、皆さんは、夜空に輝くネオンサインを見て、同じ場所にあるのに、赤や黄色は近く見え、青や緑は遠く見えるので不思議に思ったというような経験はありませんか。これは、色には、色合いや明るさの違いによって、手前の方へ飛び出して見える色と、後ろの方へ引っ込んで見える色があるためです。
この働きをうまく利用すれば、狭い部屋を実際より広く見せるということもできるので、建築設計家などは、色の組み合わせ方にいろいろと工夫を凝らしています。 |
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