読解問題
問題2
私たちの生活にとってプラスチックは(A)なくてはならないものになっています。金属や木と比べて、加工がしやすく、軽くて丈夫なプラスチックは様々な商品に利用されています。
しかし、便利な半面、欠点もあります。まず、燃やしたときに有毒なガスが発生するものがあることです。それでは、燃やさないで土の中に埋めてしまえばいいかというと、これも困ります。(B)、プラスチックは分解しないからです。ゴミはどんどん増えていRので、埋める場所にも困ってしまいます。
このような問題を解決するために開発されたのが「生分解性プラスチック」です。この新しいプラスチックは、普通のと同じような機能と性質を持っているのですが、(C)が違います。普通のプラスチックが石油から作られるのに対して、これはトウモロコシやじゃがいもなどの穀物に含まれるデンプンを使ってつくられます。ですから、燃やしても有害物質は出ないし、埋めても分解するのです。
(43)(A)「なくてはならないもの」というのは、どういう意味ですか。
1 あってもいいもの
2 あってもこまらないもの
3 なくならないもの
4 欠かせないもの
(44)(B)に入る言葉はどれですか。
1 なぜなら 2 しかし 3 それに 4 さらに
(45)(C)に入る表現はどれですか。
1 機能 2 原料 3 性質 4 コスト
(46)本文の内容と合っているのはどれですか。
1 生分解性プラスチックは食べても、自然に分解するので問題はない。
2 生分解性プラスチックは燃やしても有害物質が出ないが、加工しにくい。
3 生分解性プラスチックは普通のプラスチックが持っている欠点がない。
4 生分解性プラスチックは便利だが、埋める場所に困ってしまう。
問題4
脳は老いても衰えない研究
今年、都内の明星大経済学部に入学した原田義道さんは、1919年生まれの83歳。
「孫より若い同級生と一緒に勉強している」と、うれしそうに話す。
大学ではビジネスイングリッシュを履修。辞書を引いて訳してから授業に出るむずかしい単語ばかりでたいへんだ。
「でも、これが楽しくてね」
夢中で辞書を引いていると、すぐに3時間くらいたつという。目が疲れて、時計を見て、こんな時間だと気づくこともしばしば。
授業はすべて予習し、帰ってから、その日習ったことを30分でも1時間でもできるだけ復習してきた。
とてもまじめな勉強ぶり。「脳を若々しく保つにはこうしたらよい」の(A)ような生活だ。刺激を与えることで老化に伴う脳機能の衰えが防げることは、実験でも示されている。
たとえば東京都老人総合研究所の安藤進副所長は、人間なら80歳前後にあたる24カ月のネズミの学習能力をみるため、ゴールにたどり着くと、えさを食べられる迷路に入れた。11匹の若いネズミは最初は失敗するが、繰り返すうちにゴールインするものが増え、5回目には半数以上が成功した。一方、老化マウスは5 回目でも成功ゼロで、1回目とほとんど差がなかった。
「この結果を見せると、中年以上の人は(B)みんな愕然(がくぜん)としますね」
頭を使わないまま年を取るのがよくないと考え、刺激を多く受ける豊かな環境で飼った。普通は小さな飼育箱に3匹のネズミが同居、食っちゃ寝だけの暮らしだが、大きな飼育箱を用意して12匹のネズミを入れた。回転車、階段、滑り台などの遊具を置き、1週間に一回、別のものに交換した。
普通に飼ったネズミの脳を電子顕微鏡で見ると、神経情報伝達物質を入れる袋の数が減っているが、(C)豊かな環境で過ごしたネズミでは減らず、もちろんテストの結果も若いネズミと同じようによかった。
「(D)、漠然と過ごさず、創作活動、困難な仕事などを一生懸命やっていると、脳の機能は発達し続けるということでしょうね」と安藤進副所長は指摘する。
(「AERA」2003年7月7日より一部改)
(51)(A)に入る言葉はどれですか。
1 基準
2 お手本
3 参考書
4 事典
(52)なぜ、(B)「みんな愕然とします」か。
1 老化マウスの学習能力があまりにも悪かったから。
2 老化マウスでも学習すれば良い結果を生み出すとわかったから。
3 若いネズミでも学習しなければ記憶力が悪くなるとわかったから。
4 若いネズミでも記憶力が悪いものは、学習しても効果がないとわかったから。
(53)(C)「豊かな環境」というのは、どのような環境ですか。
1 食料が多く与えられる環境
2 睡眠時間が多く与えられる環境
3 運動の機会が多く与えられる環境
4 神経情報伝達物質の袋が多く与えられる環境
(54)(D)にいる言葉はどれですか。
1 人間にあてはめると
2 ネズミで考えてみると
3 老人とは異なり
4 若者とは違って
(55)本文の内容と合っているのはどれですか。
1 原田さんは、授業に集中していて、時間のたつのも忘れることがある。
2 ネズミを使った実験では、脳の老化現象を防げることが確認されている。
3 人間と違って、ネズミの場合はよく寝て、よく食べたほうが健康になる。
4 脳に刺激を与えすぎると、神経情報伝達物質が減少することがわかった。
問題5
( A )増えれば「満足度」低下
道路やゴミ処理などの行政サービスを対象に「満足度」調査を始めて12年になる。民間企業では顧客の「満足度」を調べ、製品やサービスを改善している。行政機関もこれにならい、住民の評価を知ることで、サービスの向上につなげるべきだ。
日本や世界の都市をいくつか選び、多種多様な公共サービスへの「満足度」を5段階で測定、原因や対策を探ってきた。
驚いたのは、有料のサービスの「満足度」の高さだ。国内で調査した16都市のすべてで、電気、ガス、水道などの有料サービスが、ごみ収集や図書館など税金で賄われる無料のサービスより、「満足度」が平均で約7%高かった、有料であるにもかかわらずだ。
ニューヨーク、ロンドンなど世界の14都市も同様の傾向を示した。
受益と負担の関係が明確で、サービスを利用者が実感できるのが利用だろう。サービスを供給する公共の側に、有料であるためにサービスを維持・改善しようとする意識が働くのも大きいと思われる。
このところ、高速道路の無料化について様々な角度から議論されている。(B)、「満足度」を見つめてきた立場すると、無料化したから市民が満足するとは思いがたい。かえって「満足度」は下がるのではないか。
まず、高速道路が無料になれば今より通行量が増えるのは間違いない。運転環境は悪くなるだろう。そのうえ( C )各地に渋滞引き起こしかねない。年間12兆円とも21兆円とも言われる一般道路の渋滞による経済損失をさらに増やしてどうするのか。
ロンドンでは都心の渋滞を解消するため、車の流入を抑制しようと一般道路にも料金制を導入し、成功していると聞く。いまですら慢性的な渋滞に悩む道路や区間では、料金を時間によって変えて需要をコントロールした方がよいのではないか。無料ではそれもできない。
料金を払っても( D )ことを、「満足度調査」は示している。高速道路も無料化を目指すより、有料にふさわしいサービス向上に努めるべきだ。
(『私の視点』朝日新聞2003年12月13日より一部改)
(56)( A )に入る言葉として、もっとも適当なものはどれですか。
1 公共料金
2 ゴミ処理
3 有料サービス
4 渋滞
(57)( B )に入る言葉はどれですか。
1 ただ
2 だから
3 あるいは
4 それにしても
(58)( C )に入る言葉はどれですか。
1 万一
2 むりやり
3 あやうく
4 下手をすれば
(59)( D )に入る言葉はどれですか。
1 利用したくないものは利用したくない
2 それに見合う受益があれば使用者は満足する
3 自分に影響がないものには関心がない
4 高速道路が渋滞することは避けられない
(60)筆者の考えと合っているのはどれですか。
1 お役所も企業と同様に顧客である住民の「満足度」評価に耳を傾けるべきだ。
2 有料サービスのほうが無料のサービスより満足度が高いのは日本だけの特徴だ。
3 高速道路の無料化は、渋滞による経済的損失を減らすのに貢献するはずだ。
4 無料サービスを提供するために使われている税金の金額を見直すべきだ。
(缺了阅读1和3,那些表格和图不是很会弄,挺麻烦的。对答案的时候不要对错了。)