日本语能力试验 - 读解1级(名詞の同一内容語を問う問題)
时间:2007-11-09 14:52:12  来源:|  作者:

一、死体ははたしてだれのものか。
[U]自分[/U]のものだとしても、死んだ後では所有権を実際に自分で主張することはできない。法的にはそこはどうなっているのか。それを私は、じつはしらないのである。
職業柄、年中扱っている「[U]もの[/U]」の、所有権が不明である。そんなことで、よく仕事が勤まる。そう怒られそうだが、むろん常職的には、死体は遺族のものである。
                         (養老孟司「死体の市民権」)
問1:「自分」とはだれか?
1. 死んだ人。
2. 死んだ人の親。
3. 死んだ人の子供。
4. 解剖する医者。

問2:「もの」とは何か?
1. 法律
2. 権利
3. 死体
4. 職業

正解   1.3

二、 世間には、「のせ上手」の人がいる。たとえば、相手がしゃべりたくもないことをうまくリードして、いつの間にかその気にさせてしまう人である。
  こういう人は案外、「聞き上手」な人に多い。大汗をかいて馬を引っ張って水飲み場に連れて行くのではなく、なんとなくお尻をたたきながら、いつしか自分の意志で馬を水飲み場へ行かせてしまう人なのだ。
  友人にあとで悪く思われることもない。なぜなら、のせられる人も、隠したいことはどしゃべりたい話だからである。
(神津カンナ「その人のどこが人を魅きつけるのか」)
* リードする:導く

問:「自分」に当たるのはどのような人か。
1. 相手をその気にさせる人。
2. 馬を水飲み場へ行かせる人。
3. のせられる人。
4. 聞き上手な人。

正解:3

三、「厳しい修養を積んだいわゆる聖職者だけが、聖書を読み解訳する資格があり、無学で信仰的に未熟な一般信徒は、神父の口を通してしか、聖書の言葉にふれてはならない。」と定めていた当時のキリスト教会の権威主義に他対し、「そういうことを外側から決めつけるのはおかしい。人間はすべて、法王も大司教も司祭も一般信徒も、万物の創造主である神の前に平等な一信徒であるべきだ。」と、マルチン・ルターは強く批判し抗議した。これが現在のキリスト教会を旧教(カソリック)と共に大きく二分する新教(プロテスタント=抗議するもの)の語源の由来である。

問:「外側」とは何を指すか。
1. 厳しい修養を積んだ聖職者。
2. 無学で信仰的に未熟な一般信徒。
3. 当時のキリスト教会の権威。
4. 万物の創造主である神。

正解:3

四、息子が家へ帰ってくるなり、もう知らない人に優しくするのはこりごりだと言う。聞くと、駅の階段を大きなカバンと紙袋をさげてよろよろしながら上っていたお婆さんに、「荷物、もってあげようか。」と声をかけたら、「いいえ、結構ですよ。近ごろ持ち逃げなんてのもあるからね。」と言われたのだそうだ。がせっかく親切で言ってやったのにと怒っている。
* ~なり:~やいなや。   こりごり:もう二度と繰り返したくない気持ち。

問:「人」とはだれを指すか
1. 息子
2. 知らない人
3. お婆さん
4. 筆者

正解:1

五、「ばらの花はもう肥やしの匂いはしない」という言葉があります。ばらの花の豪華な美しさと気品に満ちた香りは、さすがに花の女王と呼ばれるだけあって、他のいかなる花にも増してすばらしいものです。しかし、その美しい花を見事に咲かせるためには、他のどんな花よりも行き届いた手入れとたくさんの肥料が必要なのです。
 同様に人間の場合も、豊かな人間性と知性を兼ね備えた優れた人になるために必要なものとして、たゆまぬ心掛けと共に、家族歴、交友歴、学歴、職歴、渡航歴、病歴、などの、いわゆる豊富な経験と呼ばれるものが一般的に考えられているようです。
 しかし、豊富な経験を持っているということと、その経験を売り物にするということは全く別のことです。家柄や学歴や有名人との交友のことなどを、または逆に自分の過去の苦労や現在の病気のことなどを、二言目には持ち出して、それを種に人間関係を作っていこうとする人は、言わば肥やしの匂いをぷんぷんさせている人です。優れた品性や人格は、さりげない日常の言葉や心遣いや行動から滲み出てくるものです。「ばらの花は肥やしの匂いはしない」のです。                 (周郷博「教育入門」)
* いかなる:どんな。   行き届いた:十分な。 兼ね備える:共に持っている。
* たゆまぬ:常に続く。  二言目には:すぐに   さりげない:なにげない、自然な。

問:文の中の「ばら」と「肥やし」の関係に当たるものはどれか。
1. 行き届いた手入れとたくさんの肥料。
2. 豊かな人間性と人性。
3. たゆまね心掛けとさりげない言葉や行動。
4. 優れた人格と豊富な経験。

正解:4

六、 すべての動物たち、いや、すべての生き物たちは、それぞれ定められた場所にその住みかを持つ。森に住むもの、平野に住むもの、水辺に住むもの、水中に住むもの。それぞれの住民たちを調べていくと、だれもかれもが見えない壁で隔てられ、切れない鎖で、世界の一定の場所につながれているのだということが分かってくる。人間も、その例外ではなかった。森に住む獣や、空を飛ぶ鳥と同じように、自然の前では小さくなっていたし、ろくに自由もなかった。自然との関係においては、我々の祖先も、外の生き物たちと変わらぬ奴隷に過ぎなかったのである。
  だが、やがて人間は、その壁を通り抜けその鎖を断ち切る方法を見つけた。いまや人間は、お椀の舟で流れを下る一寸法師から魔法のじゅうたんで空を飛ぶ巨人に変身したかのようにみえる。
* 一寸法師:日本の昔話に登場する、身長3cm位の男の子。

問:文中の「奴隷」と同じ意味で使われている言葉は次のどれか。
1. 見えない壁。
2. 切れない鎖。
3. お椀の舟。
4. 一寸法師。

正解:4

七、...。それから二十年以上も経ったころ、卒業式の「蛍の光」も、一人一人いただくお免状を手にすることもなかった私たち、終戦の年のA小学校の卒業生たちが集まった。自分のことは棚に上げて、皆おっさん、おばさんになっていた。でも、性格っていうものはめったにかわるものじゃないなというのが私の実感で、口を開けば、ああ、あの子とすぐに思い出し、二十年の年月はいっぺんに吹き飛んだ。
                        (渡辺美佐子「りんごのほっぺ」)
* 「蛍の光」:日本の小・中学校の卒業式で必ず歌う歌。
  お免状:ここでは卒業証書。

問:「自分」とはだれのことか。
1. 集まった卒業生たち。
2. 外の人のことをおっさん、おばさんと呼ぶ人達。
3. 口を開いた子。
4. 私(=筆者)。

正解:4

八、「転石 を生ぜず」という諺がある。...この諺は、イギリスで生まれたもので、住まいや職業を転々とするような人間に成功はおぼつかない、の意味で使われている。ところが、アメリカ人はこの諺を、優秀な人間は活動的で周囲からも誘いが多く、何もせずじっと座っていたりしないから、苔のような汚いものが付着することもない、の意味だと思っているようだ。どうしてそういう違った解訳がうまれたのか考えてみると、基本的にアメリカは流動社会であるのに、イギリスは定着社会であるという社会背景の違いから、イギリスでは否定的に解訳される「転石」が、アメリカでは肯定的に解訳されているためだと思われる。(外山滋比古「ことわざの理論」)
* おぼつかない:疑わしい、難しい。

問:この諺の中で「苔」はもともと何の象徴として使われているか。
1. 職業。
2. 成功。
3. 誘い。
4. 汚いもの。

正解:2

九、 「卒業式」谷川俊太郎
広げたままじゃ持ちにくいから/きみはそれを丸めてしまう
丸めただけじゃつまらないから/きみはそれをのぞいてみる
小さな丸い穴の向こう/笑っているいじめっ子/知らん顔の女の子
光っている先生のはげ頭/まわっている春の太陽
そしてそれらのもっとむこう/きみはみる
星雲のようにこんとんとして/しかもまぶしいもの

教科書には決してのっていず/蛍の光で照らしても
窓の雪で透かしてみても/正体をあらわさない
そのくせきみをどこまでも/いざなうもの
卒業証書の望遠鏡でのぞく/きみの未来
                                            (谷川俊太郎詩集「どきん」)
* こんとん(混沌)   いざなう:誘う

問:「こんとんとして/しかもまぶしいもの」とは何を指すか。
1. 春の太陽。
2. 星雲。
3. 望遠鏡。
4. 未来。

正解:4


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