環境用語解説 :
アースデイ --- 様々な環境破壊が進んでいる地球のありようを考え直そうと 1970 年代にアメリカの市民団体によって始められた運動。 4 月 22 日をアースデイ(地球の日)と定め、現在では世界 183 カ国が参加する一大イベントへと発展した。
アイドリングストップ --- 信号待ちや荷物の上げ下ろしなど駐停車時に、自動車のエンジンを停止させておくこと。エネルギー消費量の削減や、それに伴う大気汚染物質、地球温暖化物質の排出抑制に効果がある。
青潮 --- 海底の有機物が腐敗するときに酸素を奪われた水塊が、潮流によって海面に上昇し、硫化水素を発生させる現象。原因は人間の活動から生じる排出物にある燐、窒素などの栄養塩類が浄化能力を越え海水が富栄養化することによって起きる
赤潮 --- 鞭毛(べんもう)藻(虫)やケイ藻などのプランクトンが水面近くで急激に繁殖したため、水の色が変わって見える現象。富栄養化した湖や内湾に多く発生し、しばしば魚介類の大量死をもたらし、漁業をはじめとする産業に多くの被害を与える。
悪臭 --- 誰からも嫌われる悪い臭いのこと。いやな臭い。環境基本法により、「大気汚染」や「水質汚濁」などと並び、公害と定義されている。
アジェンダ 21 --- 地球サミット( 1992 年 6 月)で採択された、環境保全のための規範を各論において実現するための行動計画。条約のような拘束力はないが、各国の政策への反映が期待されている。 97 年の国連環境会議で各国の行動計画の取り組みが点検された。 アジェンダ (Agenda) は「協議事項、議題」の意味をもつ英語。
預かり金払い戻し制度 --- 商品等の販売の際に預かり金(デポジット)を料金に上乗せし、消費者が小売店等に商品容器を返却した場合に預かり金を払い戻す制度のこと。消費者に経済的負担を負わせることによって、空き缶や空き瓶の散乱防止し、環境の保全と資源回収を進めることを目標としている。
アスベスト --- 蛇紋石または角閃石の繊維状をなすもので石綿ともいう。柔らかでしかも強靱なことから断熱 ・ 防音 ・ 耐火材として使用されてきた。 しかし肺ガンの原因になりうることが明らかになり、使用制限または禁止されるようになった。
アメニティ --- 心地良さ」を表すラテン語に由来する英語であり、都市計画がめざす居住環境の快適性。数量的に捉えにくい歴史的環境や自然景観などにも配慮した総合的な住み心地の良さ。
アルデヒド --- アルデヒド基と呼ばれる特有の反応基( -CHO )を持つ化学物質の総称。塗料や接着剤などに含まれるアセトアルデヒド、ホルムアルデヒドは、室内にいる人に健康被害をもたらすシックハウス症候群の原因物質とされる。
アロマティック ・ フリー溶剤 --- 芳香族成分の含有量が 1 %以下の溶剤
安定型処分場 --- 廃棄物の飛散や流出を防ぐ構造の処分場。廃棄物の性状が安定している産業廃棄物(廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、建設廃材、ガラスくず、陶磁器くず)が対象となる。
硫黄酸化物 --- 硫黄の酸化物の総称で、SO x と略称される。二酸化硫黄(SO 2 )の他、三酸化硫黄(SO 3) 、 硫酸ミスト(H 2 SO 4) などが含まれる。 工場や火力発電所で石炭、重油を燃焼する際、その燃料中に存在する硫黄分が硫黄酸化物となり排出ガス中に含まれ大気汚染の原因となる。
イタイイタイ病 --- 1955 年 ( 昭和 30 年 ) 富山県神通川流域で原因不明の奇病が発見された骨疾患。背骨や手足が痛み、骨がもろくなって容易に骨折する。鉱山廃水に含まれるカドミウムの体内蓄積によるものとされ、 1968 年(昭和 43 )公害病第一号に認定された。
一般環境大気測定局 --- 「一般環境大気測定局」は、工場 ・ 事業場や自動車等の発生源の影響を直接受けない住宅地等における大気汚染物質の測定を目的として、大気汚染防止法 ( 昭 43 法 97) に基づき、住宅地などの一般的な生活空間における大気汚染の状況を把握するため設置されたものを一般大気測定局という。
一般廃棄物 --- 住民の日常生活に伴って生じるし尿、ごみ、粗大ごみ等のほか、一部の業種の事業活動に伴って排出された紙くず、木くず等の産業廃棄物に含まれない廃棄物の総称。
遺伝子組み換え作物 --- 遺伝子( DNA )の中に人為的に他の DNA を組み込む遺伝子組み換え技術により、自然状態では存在しない新しい性質を付加した作物。除草剤耐性や害虫抵抗性のほか、殺虫作用を持たせた作物もある。
奪われし未来 --- 1996 年、アメリカでシーア ・ コルボーン/ダイアン ・ ダマノフスキ/ジョン ・ ピーターソン ・ マイヤーズの共著として ”Our Stolen Future” のタイトルで出版。本書では、膨大な科学データを一つ一つ丹念に検証し、合成化学物質が性発達障害、生殖機能や生殖行動の異常といかに密接に関わっているのかを裏付けた、いわゆる「環境ホルモン」問題を世に知らしめた。