波
眼前那拍岸而来的波涛,其实是在重复着遥不可数的远古以来同样的节奏。自遥不可数的远古直到今天重复着同样节奏的波浪,其实是悠闲自在的。也真亏它坚持了那么久。那么单调,却乐此不彼。也许只是一种自然而然的运动吧。当然,时而会有惊涛拍岸,甚至是动地而来海啸,但那毕竟并非日常所见。同时,只要认识到那也是自然的一种表现形态,也就没什么可抱怨的了。因为大自然是没有任何企图的。它不会滥用权力以贪私利的。
正因为这样,面对自然,我们的心态也就自然而然地平和起来了。
山本 有三 《平安的人》
作者介绍:
山本 有三(1887~1974)小说家、剧作家,本名勇造。枥木县出生。东京大学德文科毕业。在校期间就与芥川龙之介、菊池宽等创刊了《新思潮》。他最初是以剧作家而崭露头角的,他引入了从欧洲现代剧中所学到的手法,发表了以现实主义为基调的问题剧。自大正末年起转入小说创作,他从人道主义的理想主义立场出发,择取亲子、夫妻间的问题和社会问题,创作了探索人应该如何生活以及人生真谛的作品。战后在参议院活动的同时致力于国语国字的改革。昭和10年获文化勋章。主要作品有:《杀婴》、《生活》、《波》、《女人的一生》、《始终真实》、《路旁的石头》等。
波
今、浜辺に打ち寄せてる波は、いつからとも数えられないほどの、遠い昔から、同じ調べを繰り返している。数えら切れないほどの、遠い昔から今日まで、同じ調べを繰り返している波は、じつに、のんびりしたものである。よくもああ続くと思えるくらいである。単調ではあるが、屈託(くったく)がない。おそらくは、自然のままに動いているからであろう。もっとも、時には、大波が打ち寄せたり、津波が襲ったりすることもあるが、それは日常のことではない。そして、それもまた、自然の一つのあらわれだと思うと、どうにも不服は言えない。自然には、企(たくら)みがないからである。権力を振り回したり、利をむさぼるということがないからである。
それだから、自然に対すると、おのずから心がなごむのであろう。
山本(やまもと) 有三(ゆうぞう) 「無事(ぶじ)の人(ひと)」
作者紹介:
山本 有三(1887~1974)小説家、劇作家、本名勇造。栃木県生まれ。東京大学独文学科を卒業。在学中、芥川竜之介、菊池寛らと第三次「新思潮」を創刊。はじめ劇作家として出発し、ヨーロッパ近代劇に学んだ手法を取り入れ、リアリズムを基調として問題劇を発表した。大正末ごろから小説に転じ、人道主義的理想主義の立場から親子、夫婦の問題や社会問題を取り上げて、人間いかに生きるべきか、人生の真実は何か、を追求した作品を書くようになった。戦後は参議院として活動する一方、国語国字改革に力を尽くした。昭和40年文化勲章。主な作品に、「嬰児殺し」、「生きとし生けるもの」、「波」、「女の一生」、「真実一路」、「路傍の石」などがある。