野田秀树创作并导演的《KIRU》(94年)是以成吉思汗为原型的一部风格独特的戏剧。其主人公,年轻的铁木真是一位在羊的王国里踏缝纫机的服装设计师。他有一个野心,就是要让全世界的人都穿上他做的制服。剧名《KIRU》就是“杀”和“穿”的双关语(注:日语中“杀”和“穿”发音相同,都为KIRU)。
他建立起如此辽阔的一个帝国,而人们对于他本人却知之甚少。谜团丛丛,刺激着许多人的想像力。野田先生就是其中之一,但他将扩大版图的征战替换成了现代时装界的激烈竞争。
他的坟墓所在地就是众多大谜团之一。日蒙联合调查团已发布了发现成吉思汗灵庙遗迹的消息,墓葬就在其附近的可能性很大。
司马辽太郎在70年代写道,在蒙古旅行时 “处处当心,不能漏出这个人的名字”。所谓这个人,就是指成吉思汗。在前苏联强烈影响下的当时,成吉思汗是被看作对俄罗斯的侵略者,是一匹“害兽”。“苏联对成吉思汗恨之入骨,简直到了滑稽可笑的程度”(《街道漫步》朝日新闻社)。
苏联解体后他又坐回了“开国英雄”的宝座,92年,当时的蒙古总统声称,“他是民族的骄傲”,正式给他恢复了名誉。相关的研究也得以顺利开展。对他的重新评价也有所进展,认为他虽然是个侵略者,但他对宗教的宽容度是应该另书一笔的。
飞奔于草原的“苍狼”的传说,深深地打动着人们的心。他一直是众多的小说、电影所描写的对象。然而,其表演的舞台正在从传说逐步转换为历史。
041006《天声人語》
野田秀樹作・演出の「キル」(94年)はチンギス・ハーンをモデルにした異色の舞台だった。主人公の若者テムジンは羊の国でミシンを踏むデザイナーである。世界中の人に、彼がつくった制服を着せようと野望を抱く。題名の「キル」は「殺す」と「着る」との掛け言葉だ。
あれだけ広大な帝国を築きながら、本人について知られていることは極めて少ない。謎の多さが、多くの人の想像力を刺激してきた。版図(はんと)拡大の戦いを現代ファッション界の熾烈(しれつ)な競争に移し替えた野田さんもそのひとりだろう。
大きな謎のひとつが墓のありかだった。日本・モンゴル合同調査団がチンギス・ハーンの霊廟(れいびょう)跡を発見したと発表、その近くに墓がある可能性が高まっている。
モンゴルを旅行中「この人物の名前を出さぬように気をつかっていた」と司馬遼太郎が記したのは、70年代のことだった。この人物とは、チンギス・ハーンである。ソ連の影響力が強烈な時代にはロシアへの侵略者として「害獣(がいじゅう)」扱いだった。「ソ連はジンギス汗をはなはだしく憎む。滑稽なほどに憎む」(『街道をゆく』朝日新聞社)
ソ連崩壊で「建国の英雄」の座に返り咲き、92年には当時のモンゴル大統領が「彼は民族の誇りである」と述べて公式に復権した。研究も進んだ。侵略者ではあったが、宗教への寛容さは特筆すべきだといった再評価も進んでいる。
草原を疾駆する「蒼(あお)き狼(おおかみ)」の伝説は人々の心を強くとらえてきた。数々の小説や映画に描かれてきた。しかし、伝説から歴史へ、と舞台は移りつつある。