ドイツの劇作家ブレヒトは、ナチス時代に北欧や米国に亡命した。「ハリウッド」という詩がある。「毎朝、パンをかせぎに/市場へいくと買われるのは虚偽(きょぎ)/売り手にまじってならぶ私は/希望に満ちて」(『ブレヒトの詩』河出書房新社)。
德国的剧作家布莱希特在纳粹统治时期曾亡命北欧、美国。他有一首诗,名为《好莱坞》。“每天早上 为了面包/走入市场 卖掉谎言/厕身于卖家中我/充满了希望” (《布莱希特》河出书房新社)。
映画監督フリッツ・ラングも、ナチス時代にドイツから米国に渡り、ハリウッドで撮影した。戦後、彼はゴダール監督の『軽蔑(けいべつ)』に出て、ブレヒトの「ハリウッド」を口ずさんだ。「嘘(うそ)を売っている市場……」となっていた。
电影导演弗里茨•朗也在纳粹统治时期从德国来到美国,在好莱坞拍摄影片。战后,他出演戈达尔导演的《轻蔑》,口中喃喃吟诵着布莱希特的《好莱坞》。“这是个贩卖谎言的市场……”云云。
欧州からの皮肉な視線を感じるが、作り物を嘘というなら、これほど大きな価値を生む嘘の世界も無い。監督や俳優は腕によりをかけて嘘をつくり、数限りない嘘を人々は喜んで受け入れた。
这体现了欧洲人的嘲弄目光,不过,如果作品是谎言的话,那么再也没有能创造出如此巨大价值的谎言世界了。导演和演员各显身手来制造谎言,而数不清的谎言都受到了人们的欢迎。
近年はテレビに取って代わられたが、日本でテレビの本放送が始まった53年といえば、まだ映画が全盛だった。「ローマの休日」や「シェーン」が公開された。ヒット作が多いこの年公開の作品に、改正された著作権法が適用されるのか——。米国の映画会社が「ローマの休日」などの格安DVDの販売差し止めを求めた仮処分申請で、東京地裁は申請を却下する決定をした。
近年来,电影的地位已被电视所替代了,但要说日本在1953年正儿巴紧地开始播放电视的时候,那可还是电影的黄金时代呢。《罗马假日》、《原野奇侠(Shane)》公映了。这一年公映的作品中有很多经典影片,那么,修改后的著作权法管得着吗?美国的电影公司提出保全申请,要求停止销售《罗马假日》等影片的特价DVD,可东京地方法院对此不予受理。
04年1月1日施行の改正で、保護期間は50年から70年に延びた。原告は、公開から50年の終わりの03年12月31日午後12時は、04年1月1日午前0時と「接着」していると主張した。地裁は、保護の基本単位は時間ではなく「日」であり、03年の大晦日(おおみそか)で著作権は消滅したと判断した。
2004年1月1日起实施的修改版将著作权保护期限由50年延长到了70年。原告提出,发表满50年的2003年的12月31日晚上12时与开始实施修改版的2004年1月1日0时是“连着”的。而东京地方法院则认为保护的基本时间单位不是小时而是“日”,所以判决,在03年的最后一天著作权就自动消失了。
著作権の保護には限りがある。しかし「美しい嘘」の輝きに、限りはない。
著作权的保护是期限的。然而,“美丽的谎言”的光辉却是无限的。