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『天声人语』2010年0104雪中花
时间:2010-03-04 15:23:39  来源:咖啡日语原创  作者:华南虎

100104雪中花

近くの公園を歩くと、南に向いた斜面に一群の水仙が咲いていた。一重(ひとえ)のニホンスイセンに華々しさはないが、新春らしい清らかさを匂(にお)わせている。〈水仙は八重より一重孤に徹す〉西嶋あさ子。きりりとした姿の一重びいきに、わが意を得たりの方もおられるだろう。

走过附近的公园时,发现朝南的斜坡上开着一片水仙花。单瓣的日本水仙虽不甚艳丽,却吐露着新春气息一般的清香。“水仙花,单瓣孤傲胜八重”,这是西岛阿沙子的俳句。在对这种峭拔身姿的单瓣花情有独钟的人中,自会有人觉得:此句正合吾意吧。


この花は、日本家屋の暗がりにも似合う。水仙で名高い福井の越前海岸を訪ねた開高健は、「正月花としてあちらこちらの家の闇に鮮やかな閃(ひらめ)きをあたえ……」と書いた。たしかに、ほの暗い玄関などに生けられた水仙を見ると、ぽっと明かりがともった心地にさせられる。

这种花卉,与日式房屋的昏暗也很相宜。造访过以水仙闻名的福井越前海岸的开高健曾在书中写道:“作为正月里开放的花朵,水仙给屋里各背光处带来了鲜亮……”。确实,看到养在昏暗的玄关等处的水仙,会给人以一种点了灯似地感觉。

またの名を「雪中花」と呼ぶのは、寒さに負けずに花を開き、雪の中でも芳香を放つからだろう。越前岬水仙ランドに聞くと1500万株は今が見ごろという。きのうは雪が舞い、海には灰色の波が寄せていたそうだ。

它有一个别名,称作“雪中花”,估计是来自它那不畏寒冷,能在雪中吐露芬芳的秉性吧。咨询了一下“越前岬水仙园”,他们说那里的1500万株水仙花眼下正值观赏期。昨天,那里下了雪,海面上,灰色的波涛滚滚而来。

その北陸をはじめ日本海側は、雪の三が日になったところが多かった。年初に降る雪や雨を「御降」と書いて「おさがり」と呼ぶ。豊作の兆しとはいえ、故郷からのUターンに難渋された方もおられたことだろう。

以那北陆为代表的日本海沿海一带,元旦的头三天常常是白雪纷飞的。而在年头上所下的雪被写作“御降”,称作“おさがり”(译注:发音为osagari)。瑞雪虽是丰年之兆,但也有人因此而堵在了回城的路上了吧。

今年の暦は余情を欠き、きょう4日の月曜から、きっぱりと日常が立ち戻る。年の瀬のざわめきも、初春の華やぎも一族再会も、たちまち思い出となって流れ去る。去年と今年の入れ替わりは、実に素早い。

今年的日历颇少优柔余情,从今天的一月四日周一起,干净利落地一下子就回到了日常状态。年终的喧嚣、新春的热闹、家人的重逢从此变成回忆,流水般地离我们远去。去年和今年的更替,真可谓转瞬即逝。

水仙に話を戻せば、植物の組み合わせで「双清(そうせい)」といえば梅と水仙をさすそうだ。寒さに向かって清々(すがすが)しく花開く姿は、ともにどこか人を励ますところがある。あやかりつつ、この1年に向き合うとする。

让我们重回水仙的话题,据说梅花和水仙被称作植物搭配上的“双清”。因为两者都以凌霜傲雪,清香绽放的超逸形象给人以激励。那么,就让我们以它们为榜样,直面这一年的时光吧。

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