100301走出悲伤 拥抱春天 |
そして続く。〈わかっている わたしがいくら悲しくても/そのせいで緑の萌(も)えるのが止まったりはしないと……〉。訳者の沼野充義さんによれば、夫の死を悼んだ詩だという。自然は色をかえすのに人は戻らない。命あふれる春にこそ、悲しみは募るのだろうか。
下面是,“我心中明白 不管我是多么悲伤/绿色的萌动也不会因此而停息……”。据译者沼野充义先生的介绍,这是一首哀悼亡夫的诗。大自然唤回了绿色,可心爱的人却再也回不来了。生机盎然的春天,越发加深了诗人的悲痛。
大切な人を亡くした深い悲嘆と、それを乗り越えていく体験を小社が募集したら、5056編が寄せられた。審査の下読みに加わって何編かを拝読した。ともに生きた日々への感謝がある。悔やみきれない思いも残る。上手も下手もこえて、幾度も読み返させられた。
本报开展了以心爱之人的离世所带来的悲伤以及战胜悲伤的经历为主题的征文,结果收到了5056篇来稿。作为评选人员之一我也有幸拜读了其中的几篇。有对共同生活过的时光表示感谢的;也有尚未走出悲痛阴影的。文章之巧拙已在其次,其真情实感令我反复地读了好几遍。
うち153編を収めた『千の風になったあなたへ贈る手紙』(朝日文庫)が近く発売になる。「息子よ。私も、お父さんも泣くまいと思ったのです。悲しんだら、あなたは、親不孝者になってしまうから」と59歳の母は語りかける。
其中的153篇来稿收在《寄给已化为千风的你的书信》(朝日文库)中,并将于近日发售。“儿子,我和你爸爸都决定不再哭泣。因为我们过于悲伤,就将陷你于不孝”一位59岁的母亲诉说道。
「葬儀から帰って洗面所を覗(のぞ)くと、今はもう主の居ない化粧水の壜(びん)が空(むな)しく並んでいました。『さよなら』と言いながら全部を流しました。コポコポと泣いていました」。だが79歳の夫は再び前を向いて歩き出す。亡き妻への手紙は「もう大丈夫」と締めくくられている。
“从葬礼上回来后,到盥洗室一看,失去了主人的化妆水瓶子徒然摆放在那里。我说了声‘永别了’就将它们全都倒掉了。咕嘟咕嘟的流水声,是它们的哭泣”。然而,79岁的丈夫将继续朝前迈进。他以“我已经挺过来了”的话语结束了写给死去的妻子的信。
悲しみの荒野にも緑の芽は吹く。春を喜べる日がきっと来る。空を渡る風の励ましが、胸に染みるような一冊である。
悲伤的荒野上已经吐出了绿芽。为春天而欢欣喜悦的一天定会到来。这本书如同一阵掠过长空的风,给了我们深深的鼓励。