粮价暴涨背后的真相
2011年2月22日（火）付
　シベリア抑留で辛酸をなめた三波春夫さんがかつて、１０歳若い永六輔さんと対談した。三波「永さんは飢えたことがありますか」。永「子どものとき、二合五勺（しゃく）の配給で」。三波「飢えたとは言いません」。永「いえ、ホントに腹がへって」。
       曾羁留西伯利亚，历尽艰辛的三波春夫跟比他小10岁的永六辅有过这样一次交谈。三波问道：“永先生可曾经历过饥荒？”永回答：“有啊，小时候，每天350克的粮食配给的时候。”“那算不上饥荒。”“不，那时肚子可真的是饿啊。”
   三波「永さん！飢えたのと、腹がへったのは違います」（『言わねばならぬッ！』ＮＨＫ出版）。飢えにせよ空腹にせよ、日本人がひもじさを忘れて久しい。だから実感に乏しいが世界で食料価格の高騰が深刻だ。食べるに事欠く人々が急増している。
       “永先生，饥荒和肚子饿可是两回事啊！”（《不可不说》NHK出版）。无论饥荒还是肚子饿，日本人对饥饿这回事已经忘却已久了，所以，对近来世界粮食价格飙升也没有什么感觉。然而，这个问题使到受饥荒威胁的人口猛增，形势非常严峻。
   世界銀行によれば、高騰のために昨年６月以降、世界の最貧困層が推計で４４００万人増えたという。育ち盛りも大勢いよう。貧しい国、弱い人々ほど打撃が大きい、お決まりの非情の構図である。
       据世界银行统计，由于粮价暴涨，从去年6月开始，全世界的最贫困人口按推算新增了4400万。而其中处于成长发育期的儿童应该也有很多。越是贫困的国家越是弱小的群体所受的打击就越大，类似的悲剧总是反复上演。
   自然災害や新興国の需要拡大が理由としてあがる。もう一つが投機マネーだ。いっとき頭を低くしていたが、またぞろ鎌首をもたげて穀物相場に流れ込む。大勢を空（す）きっ腹（ぱら）にさせてのボロもうけなど、どこか間違っていないか。
       有人指出，这次粮价暴涨的原因有自然灾害和新兴国家的需求扩大等，还有一个就是投机炒作。曾经一段时间在粮食市场上偃旗息鼓的投机商，又再次大举杀入粮食市场。这种剥夺大量人口食粮的商业行为，难道不觉得它有什么问题吗？
   かつて小欄で触れたチャプリン映画「独裁者」のヒューマンな演説に、次の一節がある。「地球上にはみんなが生きていけるだけの余裕はあるのです。大地は豊沃（ほうよく）で、すべての人間を養うことができるのです」。
       本栏目曾经提到过的卓别林的电影《大独裁者》中的幽默演讲，其中一节是这样讲的：“地球上有能让所有人生存下去的空间。大地是富饶的，它能养活全部的人。”
   「だが貪欲（どんよく）が人間の魂を毒し……」と演説は続く。映画の当時２３億だった世界人口は、今世紀半ばに９０億を超す。飢えと飽食を均（なら）し、奪い合わずに分け合うモラルなしに、地球は平和に回るまい。貪欲なマネーゲームや穀物メジャーに、さて自覚はありや。
       “然而贪欲毒害了人的灵魂……”演讲接下来这样说道。世界人口从该电影拍摄时的23亿，到本世纪中叶预计将超过90亿。如果缺乏将饥俄与饱食均衡化，不靠掠夺而是分享的伦理道德，和平将永远无法覆盖这个地球。贪婪的投机游戏及粮食巨头们，请你们赶快觉醒！

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