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『天声人语』2010年0206朝青龙脱离相扑界
时间:2010-03-14 20:53:17  来源:咖啡日语原创  作者:华南虎

100206朝青龙脱离相扑界

イソップの物語に「盗みをする子と母親」の話がある。母親が叱(しか)らなかったため、子は長じて手に負えない盗人になる。とうとう捕まって刑場へ引いて行かれるとき、嘆く母親に息子が言った。「なぜ最初のときに俺(おれ)をぶってくれなかった」。

伊索寓言中有一则题为《小偷和母亲》的故事。由于母亲不训斥儿子,儿子长大后成了一个无法管教的小偷。儿子终遭逮捕,在押赴刑场的路上,儿子对哀叹不已的母亲说:“当初,你为什么不打我呢?”

暴行問題で土俵を去る横綱朝青龍に、そんな教訓話を思い出した。たび重なる素行不良(そこうふりょう)を周囲が甘やかしたのか。本人が聞く耳を持たなかったのか。たぶん両方だったのだろう。いまさら誰の責任かを論じても、覆水は盆に返らない。

因暴力问题而脱离相扑界的横纲朝青龙,使我想起了这一则颇具教育意义的寓言。再三再四的不端行为,是源于周围人对他的放纵,还是他根本不听别人的忠告呢?恐怕是两者兼而有之吧。事到如今,已经覆水难收,再来讨论谁的责任,也于事无补了。

記者会見で、この結末を、自分にとっての運命じゃないかと語っていた。相撲協会も師匠も「運命」を案じていたようだ。しかし客を呼べる。その人気は角界の「米びつ」でもあった。及び腰が慢心をあおり、大看板は屋根から落ちた。

在记者见面会上,他说,这么个结果或许是自己的命中所注定的。相扑协会和他的师父似乎都曾担心过这个“命中注定”。然而,他十分卖座。人气之旺堪称相扑界的“摇钱树”。姑息养奸,尾大不掉,最终这块金字招牌还是从屋顶上摔了下来。

それにしても、これほどの騒ぎは横綱双葉山の連勝ストップ以来ではないか。69連勝のあと、ついに敗れたのは71年前。歌舞伎座でニュースが伝えられると、客席が凍りついたようになったとの逸話も残る。日本中がこの話題で持ちきりになったそうだ。

即便如此,这次的轰动效应也是自横纲双叶山不再连胜以来绝无仅有的。71年前,双叶山在69连胜后终于出现了败绩。甚至留下了这样的逸闻:某歌舞伎剧场在播放了这一则消息后,全场观众一动不动,个个呆若木鸡。当时,整个日本都为此议论纷纷。

〈やはらかに人分け行くや勝相撲〉。江戸期の俳人几董(きとう)の句は力士のたたずまいを詠んで秀逸だ。鬼の形相の土俵から一歩出れば、春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)の空気を身にまとわせて、ゆうゆうと風を切る。だが朝青龍はそれが苦手だった。

“获胜大力士,轻轻分开众人去”。江户时代的俳人几董的这首俳句可谓是吟咏力士应有风范的佳作。上场争斗时勇猛无比,形同恶鬼;踏出竞技场就一团和气,温让谦恭。朝青龙所却缺乏就是这种修养。

土俵外でも心身は荒く、抑制の美も理解しなかった。とはいえ角界を支えた風雲児には違いなかった。もろもろの是非はおいて、この人が去った穴を、相撲好きは三月場所でかみしめることになる。

他在场外时身心也同样暴烈,根本不懂克制之美德。话虽如此,曾经是相扑界的顶梁柱这一点倒是毫无疑问的。是是非非暂且不论,相扑爱好者们将在三月份的比赛中玩味此人离去后的空缺了。
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